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見た目の数字にだまされるな!?PERの正しい見方とは?

2015年7月8日

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07月08日

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株式投資初心者の方も用語として「PER(株価収益率)」という指標を一度は耳にしたことがあるでしょう。PERとは株価を一株あたり純利益で割った数字。ある銘柄のPERの過去の平均値に対して現在の数値の高い/低いによって売買判断をするというのが一般的なPERの見方です。しかしそのPERの見方は本当に正しいといえるでしょうか?今回はPERとはどういう指標なのか、PERの正しい見方とは何かについてお話していきます。

 

株式投資の代表的な指標 PER(株価収益率)とは?

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出典:日本経済新聞 – 日経平均は、あの銘柄は PERで探る株高余力 2015/3/1

 

まずは株式投資の代表的な指標といえる「PER(株価収益率)」とはどういったものなのかについてご説明していきます。

これについては、以前の記事でもお伝えしたところですので、以下に引用します。

 

PER(倍)=  株価(円) ÷ EPS(円) 

ここでEPSとは、Earnings Per Shareの略で、一株あたりの当期純利益のことをいいます。

これは「EPS=当期純利益÷発行済株式総数」で求めます。

※厳密にいうともう少し限定されますが、ここではざっくりとこれだけ理解してください。

たとえば、ある上場企業Aの株価が1,000円で、EPSが50円だとしたら、PERは20倍ということになります。

株式投資の鉄則〜PER(株価収益率)の意味より引用

 

株式投資で陥りがちなPER(株価収益率)の誤った見方とは?

株式投資を行なう際に陥りがちなPERの誤った見方とは、一言でいってしまえば、「PERの数値の大小を絶対視してしまって株式の売買を判断してしまうこと」です。

これについても、先ほどの記事で一例をご紹介していますので、以下に引用します。

 

一般的な目安としてPERが20倍超ならその銘柄は割高(買われすぎ)、20倍未満ならその銘柄は割安(売られすぎ)とされています。

ここまでがいわゆる教科書とおりの説明になります。

ここで、「そうか、そしたらPERが20倍を割っている銘柄を探して買えばいいんだな」と思われた方

素直で素晴らしい・・・

ですが、従順すぎます。株式投資を検討、実行する際はもっと疑いの目を持たなければなりません。

この目安としているPER20倍というのはあくまでも一般的にいわれているに過ぎないものです。

こちらのチャートをご覧ください。
※リンク先に入ったら月足と書かれたボタンをクリックしてご覧ください。

これは日経平均株価に採用されている225銘柄のPERの平均値の推移を表したものですが、低い時には10倍割れ、高い時にはなんと300倍近いところまで上がっています。

この300倍近い時は記憶に新しい2008年のリーマンショック後に大幅に株価が下落した時に記録されたものです。

ここでわかることが2つあります。

何かわかるでしょうか?

一つはPER自体がその時々の市場環境に左右されるということです。

そしてもう一つはPERを構成している株価とEPSは時間的ずれが必ず生じるということです。

後者は少し説明が必要ですね。

株価というものは市場が動いている時は時事刻々変化するものです。

一方でEPSは当期純利益ですから四半期(3ヶ月)ごとや半期(半年)ごと、年度(1年)ごとの決算期にしか変化しません。

ですから、先ほど紹介した2008年のリーマンショック後の株価急落時などは、その後決算期にEPSも大幅に下がっているので一気にPERは20倍を割る水準まで収束していますが、裏を返せば収束するのに決算期を待たなければならないというわけです。

株式投資の鉄則〜PER(株価収益率)の意味より引用

 

またここで新たにお伝えしておかなければならないことがあります。

それは、通常、上記のように過去のPERの推移を表す場合、EPSは一株あたり当期純利益という既に決算で確定した利益を元に計算されるのに対し、現在のPERを表す場合、EPSは当期純利益を用いることはできないので、前期末に予想される当期純利益を元に計算されるということです。

この過去と現在のPERを峻別するために、過去の確定した当期純利益でEPSを算出したPERを「前期実績PER」、現在予想されているEPSで算出したPERを「予想PER」といったりします。

ここで一つ気づくことはありませんか?

そう、現在の株価に対して算出されるPERは「予想PER」で、あくまでも確定した利益ではなく予想された利益ですから、そもそも利益予想自体が誤っている可能性があるということです。

極端な場合だと、利益予想は黒字だったのに、実際に決算期になって蓋を開けてみれば赤字だったなんてこともあります。

もちろん予想では赤字だったのに黒字にということもありますし、増益が減益に、減益が増益にということもあります。

また、そこまで極端でないにしても、予想通り増益だったものの増益幅が想定より小さかったり、逆に予想通り減益だったものの減益幅が想定より大きかったりということなどはザラにある話です。

この点を考えても、PERの数値を絶対視して株式の売買を判断することはあきらかに誤っていることがわかります。

 

低いPERには要注意!?PER(株価収益率)の正しい見方とは?

ここまででPERの数値を絶対視することの危険性が十分ご理解いただけたかと思います。

ですから、当然ですが単純にPERが過去の推移よりも低いからといってその銘柄が即買いだと判断することはできません。

それではPERを正しく見るにはどのようにしたら良いでしょうか?

これも一言でいえば、「PERを縦軸(時系列)と横軸(市場全体や同業他社)で相対的に見る」ことです。

たとえば、ここにA社の株式があり、現在の株価は100円、予想EPSが5円だとしましょう。

この場合、予想PERは「株価÷EPS」より20倍となります。

PERを縦軸で相対的に見るとは、過去に算出されたPER、つまりA株の前期実績PERの推移を知るということです。

これが仮に平均値で25倍だったとしたら、一応の目安としてA株は現在割安の可能性があると判断できます。

ただここで思考停止してはいけません。

縦軸だけでも、ここから2つ調べる必要があります。

それは、一つには「過去、利益予想と決算で出された実際の利益はずれが生じているか、生じている場合は上下にどのくらいの幅でずれているのか」、またもう一つには「現在算出した予想PERはPERを構成する株価と予想EPSどちらの上下によって現在の数値となっているか」です。

前者は傾向として利益予想がどの程度信用できるかを知るために必要となります。

一方、後者はたとえば予想EPSが前期と比較して上昇しているのに株価はその上昇率に追いついていないために現在の予想PERとなっているものなのか、予想EPSは前期比でむしろ下降しているのにより以上に株価の下落率が大きいために現在の予想PERとなっているのかなど、株価と予想EPSの推移を把握するのに必要となります。先の推移であれば、利益が増加し成長している会社ですから買いと判断することができるでしょうし、後の推移であれば先と同様の予想PERであっても利益が減少傾向にあるため買わない方が良いと判断できるでしょう。

PERを横軸で相対的に見るとは、A株の予想PERとA社が上場している市場全体やA社の同業他社の予想PERを比較するということです。

これは、A社の予想PERに対し、市場平均やA社の同業他社の予想PERが相対的に高ければA株は割安、逆に相対的に低ければA株は割高と一応の目安として判断できます。

ここで重要なのは市場平均よりも同業他社との比較です。

この横軸では同業他社の傾向を知ることで、所属している業界が今後成長する可能性が高いのか、現在がピークで先細りなのか、あるいは既に衰退していっているのかを判断することができます。

あくまでもA株自体が相対的に割高か割安かの判断は縦軸を主として判断するもので、横軸については従たるものとして市場全体や所属業界全体の傾向を俯瞰するのに見ていく必要があると考えてください。

ここまでで、株式投資を行なう上でのPERの正しい見方についてお話しましたが、一つ注意点があります。

それは、ここまでお読みいただいて大半の方が感じていると思いますが、PERを正しく見ようとすると物凄く手間暇がかかるということです。

これによって、投資判断が遅れるという弊害があります。

端的にいってPERを株式投資を行なう際に見ていくこと自体は否定しませんが、PERのみを正しく見て投資判断を行なうことはかなり無理があるといえるでしょう。

この点を踏まえると少なくとも他の指標を組み合わせるなどの工夫が必要と考えた方が良さそうです。

 

 

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