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切り下げが好影響!?中国・人民元の国際化は進む?

 

 

2015/8/11〜13、3日間にわたって切り下げられた中国・人民元。この人民元切り下げは大方人民元の国際化に悪影響と受け止められていますが、一部ではむしろ好影響との声もあります。これまで人民元の国際化の思惑でIMFのSDR入りやAIIB設立に狙いを定めてきた中国。今回は中国・人民元の国際化は果たしうるものかどうかについて考えていきたいと思います。

 

DIAMOND onlineの記事によると

中国が人民元を切り下げた背景
日本で流れる通説に「異議あり」

2015年8月27日 加藤 出 [東短リサーチ代表取締役社長]

中国・上海や北京のスターバックスに行くと、ラテの価格上昇の激しさに驚かされる。ただし、それは円換算した場合の話である。

上海のラテ・トールサイズは2003年暮れで22元、今年8月で27元だ。12年弱で23%の上昇だから、中国のインフレを考慮したら大した上昇率ではない。しかし、8月7日時点の為替レートで計算すると、上海のラテは540円、円換算の上昇率は90%だ(東京は現在399円)。人民元高と円安の進行がその背景にある。

スタバの価格に限らず、生活実感でいうと人民元はやや高過ぎる水準にきていた。だからこそ、中国からの買い物客が日本や欧州へ大量に押し寄せている。今年に入って中国経済の減速は顕著となり、株価の暴落も生じた。本来ならば、人民元は下落してよいはずだったが、中国人民銀行(中央銀行)は対ドルレートが下がらないように人為的に支え続けてきた。

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[コメント]

最近のIMFのコメントを総合的に見ると、人民元のSDR構成通貨入りの可能性は、どうやら逆に高まった可能性がある。

本当にそうでしょうか?

先週19日にIMFは「人民元のSDR採用、今後1年はない」と発表し、その理由を”中国政府は金融市場自由化計画の概要を打ち出しているが、「自由に使用可能」というIMFの準備通貨採用基準を人民元は満たしていない”としています。

それとたしかに8/11-13の3日間の人民元切り下げについては”輸出を振興して景気を支えるには数パーセントという今回の切り下げ幅はあまりに小さ過ぎる”という評価で正しいと思いますが、ただそれはこれで人民元の切り下げが打ち止めとなった場合という注釈がつくはず。

中国の実体経済は信頼に乏しい公表されている経済指標とは裏腹にすでに低成長ないしはマイナス成長に陥っている可能性も一部指摘する向きがあります。

今般の人民元切り下げに対するIMFの声明が歓迎する色合いを帯びているのは、中国政府が人民元の国際通貨化に拘っていることを察して、これ以上人民元の対米ドルレートを実勢と懸け離れた状態にしておくと、中国市場の混乱から世界経済が減速する可能性が高いため、人民元切り下げを行ってもSDR入りの可能性はある旨期待を持たせたにすぎないのではないかと個人的には思います。

これは穿った見方のようでいて、IMFの出資比率トップで単独拒否権のある米国がAIIBに対して牽制する動きを露わにしていることからしても、あながち誤った見方とも思えないのですが。

※ 人民元の国際化とは・・・国際通貨体制における人民元の役割の向上、及び経常取引、資本取引、外貨準備等における人民元のウェイトの上昇のこと。

※ ※ IMFとは・・・International Monetary Fundの略で、日本語では「国際通貨基金」と訳される。加盟国の為替政策の監視(サーベイランス)や、国際収支が著しく悪化した加盟国に対して融資を実施することなどを通じて、(1)国際貿易の促進、(2)加盟国の高水準の雇用と国民所得の増大、(3)為替の安定、などに寄与することを主たる目的としている。

※ ※ ※ SDRとは・・・Special Drawing Rightsの略で、日本語では「特別引出権」と訳される。加盟国の準備資産を補完する手段として、IMFが1969年に創設した国際準備資産のこと。SDRの価値は主要4大国・地域の国際通貨バスケットに基づいて決められ、自由利用可能通貨との交換が可能。現在、この主要4大国・地域の通貨とは、米ドル・日本円・ユーロ・英ポンドとなっている。

※ ※ ※ ※ AIIBとは・・・Asian Infrastructure Investment Bankの略で、日本語では「アジアインフラ投資銀行」と訳される。中国が提唱し主導する形で設立を目指しているアジア向けの国際開発金融機関のこと。

※ ※ ※ ※ ※ 今後の中国・人民元の動向についてはこちら(中国経済崩壊!?2015年人民元切り下げはまだ続く?)も合せて参照のこと。

 

【コメントした人】

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