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私たちの年金が危ない!?〜GPIFの株式運用は本当に大丈夫か?〜

2015年9月3日

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8/27に発表されたGPIFの2015年4-6月期運用実績は2兆円超の大幅黒字。しかしこれはもちろん今般の世界同時株安から一連の株価下落は含まれていません。昨年からGPIF改革により資産比率の見直しが図られ、国内株等リスク資産の割合が高められています。これで本当に私たちの年金が守られるのか?本当は危ないのではないか?今回はこれについて考えていきたいと思います。

 

日刊ゲンダイの記事によると

GPIFの運用実績チャラ…世界株安で「年金5兆円消失」の恐れ

2015年8月29日

国民の年金が危機にさらされている。公的年金の積立金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が27日、2015年4~6月期の運用実績を発表した。6月末時点での運用資産額は過去最高の約141兆円。運用実績は2兆6489億円の黒字と堅調だった。

ところが、この実績には最近の世界同時株安の影響は織り込まれていない。実は「5兆円」も国民の年金が“溶けた”可能性があるのだ。この日の発表では、国内株の構成割合は23.39%で、金額は約33兆円分に上る。GPIFが“基準点”にしている6月は、24日に日経平均が年初来高値の2万952円を付けたが、今月25日には1万7806円と大暴落。下落率は約15%だから、単純計算でGPIFは約5兆円も損を被ったことになる。

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[コメント]

記事にあるような短期間で含み損を抱えたであろうことを突いても、そもそもGPIFの年金積立金運用は長期間にわたるものであるのであまり意味はないでしょう。

ただ私はGPIF改革が出された当初より国内債の比率を下げて国内外株や外債の比率を上げることには原則反対の立場です。

理由としては主に2つ。

1つはいわゆる「池の中のクジラ」問題。

日本の株式市場は時価総額ベースで米国・中国に次いで3番手ですから”池”というには大きいのはたしか。

ただ海外の主要な年金ファンドの運用資産総額を見てみると、米国のカリフォルニア州職員退職年金基金(CalPERs)、オランダの公務員総合年金基金(ABP)などは20〜30兆円程度ですから、日本のGPIFの140兆円超というのはいかにも巨額であるといえます。

この140兆円規模の1/4をを国内株に振り向けるということは35兆円ですからCalPERsやABPの資産総額を上回る額を突っ込むことになるわけですから、このような巨額の運用資金を巧く運用するためには長期的に右肩上がりの相場でなければ事実上不可能といって良いでしょう。

もう1つはコーポレートガバナンスの問題。

これほど巨額の資金を国内株に振り向けるということは中小型株では到底賄えないので必然的に大型株に資金が振り向けられることになります。

そこでせっかくコーポレートガバナンスを強化する動きが出て来ているにもかかわらず、GPIFが購入している大型株の企業の中にたとえば不正があった場合等に年金積立金を入れているからといって手心が加えられてしまう可能性というのは十分考えられるでしょう。

こういったところから考えると、GPIFの資金はあくまでも国内債で安定運用させつつ、財政金融政策という主軸の経済政策で内需主導の経済成長、企業利益の増大、国内の個人投資家や機関投資家が順次国内株に投資していく方が健全ではないでしょうか。

※ GPIFとは・・・Government Pension Investment Fundの略で、「年金積立金管理運用独立行政法人」のこと。厚生労働省が所管する、厚生年金と国民年金の管理運用業務を行う独立行政法人をいう。

※ ※ 日本のコーポレートガバナンスの強化についてはこちら(日本企業がコーポレートガバナンスを強化する意味とは?)を参照のこと。

※ ※ ※ 日本の主軸となる経済政策についてはこちら(今さら聞けない!?アベノミクスとは?〜成功か失敗かを語るその前に〜)を参照のこと。

 

【コメントした人】

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