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ドル資産はまだおすすめか?〜ドル円100円割れ予想を斬る〜

 

 

2012年末の安倍政権発足から2015年現在に至るまでドル円の為替レートは概ね一本調子に円安ドル高で推移してきました。この間にドル建ての株式や債券等のドル資産への投資を始めた方も多いでしょう。しかしここにきて一時125円まで円安ドル高に進んだ為替レートが100円割れまで円高ドル安に動くとの予想が出されています。はたしてその可能性は高いといえるのでしょうか?今回はこれについて考えていきましょう。

 

Bloombergの記事によると

来年「100円間違いなく切る」、超円高的中の若林氏-米大デフレ

2015/10/01 13:40 JST

(ブルームバーグ):「ドル・円は運命的に下がる」-。1995年の超円高や2012年のドル・円相場の大底を予想した若林栄四氏(72)は、日本銀行による大規模緩和がもたらした「とんでもない円安」が反転し、来年は1ドル=100円を割り込む円高になるとみている。

若林氏は先月25日のインタビューで、日銀の量的・質的金融緩和は導入から2年余りがたち、量的緩和(QE)という行為そのものがアナウンスメント効果で資産価格に影響を与えているだけで、実体経済には「やはり何の効果もなかったことがはっきりしてきた」と指摘。これからは「円高になるし、株安になるし、黒田バズーカでやったことは全部裏返ってくる」と語った。同氏はニューヨークを活動の拠点に、日本で投資情報サービス会社ワカバヤシ・エフエックス・アソシエイツの代表取締役を務める。

円は2011年10月末に対ドルで75円35銭を付け、1995年4月に付けた79円75銭の戦後最高値を更新した。翌2012年後半には下落に転じ、今年6月には125円86銭と13年ぶりの安値を記録。日経平均株価は同月に終値で2万868円とITバブル時の2000年4月に付けた高値を15年ぶりに塗り替えた。

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[コメント]

世界的にはQEの資産価格押し上げが限界に達し、リーマンショックから始まったデフレが深刻化すると予想。米国は「大デフレ」になり、日本も「世界デフレの強烈な一波」に巻き込まれるが、日本は基本的に長期デフレを脱却しているため、「暴落」は来年いっぱいぐらいで終わり、日経平均株価は「1万円は切らないと思う」と語った。

金融政策に否定的だとこのような結論になるのかなといったところですね。

むしろデフレが長期深刻化することが世界的にまずいので、変動相場制下では効力を発揮しやすい金融政策があるわけで、”量的緩和(QE)という行為そのものがアナウンスメント効果で資産価格に影響を与えているだけで、実体経済には「やはり何の効果もなかったことがはっきりしてきた」”とするのは言い過ぎではないでしょうか。

たしかに金融政策のみでは十分ではない、かつタイムラグが生じるため実体経済回復までに時間がかかりすぎることは否めませんが、そうであるからこそ各国のマクロ経済政策は財政政策との合わせ技でいかなければならないというだけのことだと思います。

私はもちろん万能ではないものの財政金融政策といったマクロ経済政策を適切に運営すれば効力は高いと考えているので、世界全体がデフレに覆われる事態は想定としては考えづらいと想定しています。

また米国の実体経済は目先やや軟調に推移していますが、それでも日本との相対比較すれば強いといえるため、直近で利上げ時期が議論されている中で再度金融緩和に舵を切ることは想定しづらいかと。

その一方で日本の実体経済を考えれば、あきらかに現況の異次元緩和を少なくとも維持しなければならない状況は変わらないとみていますので、ドル円が100円を割り込むような事態は考えづらいのではないかと見ています。

もちろん為替レートはファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)のみで決まるわけではなく、センチメント(市場心理)によって極端に動く局面がないとは言い切れませんので、ドル円が絶対に100円を割り込まないとまではいえませんが、少なくともこの記事で主張されていることには首肯はしかねます。

※ 為替の基礎についてはこちら(これだけは知っておきたい外国為替の基礎知識【まとめ】)を参照のこと。

※ ※ インフレとデフレについてはこちら(今さら聞けない物価、需要と供給、インフレとデフレの意味)を参照のこと。

※ ※ ※ マクロ経済政策(財政金融政策)についてはこちら(今さら聞けない!?アベノミクスとは?〜成功か失敗かを語るその前に〜)を参照のこと。

 

【コメントした人】

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