資産運用

資産運用で毎月分配型投資信託をおすすめしない理由とは?

 

 

長らく人気を保ってきた毎月分配型投資信託もようやく少し下火になってきています。これは金融庁がその商品性の問題点を挙げたことによる影響が大きいといえます。しかしそれでもまだメリットがあるとおっしゃる初心者の方も少なくありません。そこで今回は資産運用を行う上で毎月分配型投信をおすすめしない理由を改めてお話ししていきます。

 

前の記事:【資産運用】60代以降の老後世代が注意すべき2つのこと

 

毎月分配型投資信託とは?毎月分配型投資信託の人気の理由とは?

毎月分配型投資信託とは、1ヵ月ごとに決算を行い、収益等の一部を収益分配金(分配金)として毎月分配する運用方針を採用している投資信託の総称です。

毎月分配型投資信託の分配金受け取りのイメージを示すと以下の通りになります。

 

毎月分配型投資信託の分配金受け取りのイメージ

 

上図のような運用方針を採用していますので、「投資信託での運用を継続しつつ、運用成果を分配金として公的年金の不足分を埋め合わせるためにも毎月こまめに受け取りたい!」といった定年退職された方等のニーズに合うように設計された商品といえます。

また販売する側の金融機関にとっても、たとえば「超低金利の時代に毎月これだけ高い分配金利回りが見込める投資信託は他になかなかないですよ。老後の定期的な収入として購入されてはいかがですか?」といったように、預貯金の金利や債券の利回りが低い現状を利用して、相対的に高い分配金の実績や見込みを示すことで、運用残高を積み重ねやすい商品設計となっています。

これらが最近まで毎月分配型投資信託が人気を集めてきた理由です。

 

資産運用を行う上で毎月分配型投資信託をおすすめできない理由とは?

それではなぜこの人気の毎月分配型投資信託は資産運用を行う上で望ましくないのでしょうか?

これには2つの理由があります。

1つは投資信託の分配金は債券の利子とは異なるからです。

以下の図をご覧ください。

 

債券の「利子」と投資信託の「分配金」の違い

 

たとえばここに投資資金が100万円あるとしましょう。

これを債券に投資して利子を1万円受け取るとすると元本はいくらになるでしょうか?

上図にあるように債券の「利子」は元本とは別に出てきますから元本は100万円のままです。

ちなみにこれは債券のみならず預貯金の利子についても同様になります。

一方で投資資金100万円を投資信託に投資して分配金を1万円受け取るとすると元本はいくらになるでしょうか?

上図にあるように投資信託の「分配金」は純資産(投資元本+配当等収益等)から出ています。

ここで仮に配当等収益等が0円だった場合、純資産=投資元本=100万円となり、ここから分配金を1万円受け取ることになりますので、元本は99万円(=100万円-1万円)です。

しかも実はこれにはあくまでも投資元本の損益が±0円であったという仮定も加わっています。

つまり投資信託の分配金は運用がうまくいって純資産(投資元本+配当等収益等)が投資資金を上回ってプラスとなり、そのプラス分から分配金を受け取るのではない限り、元本の取り崩しに過ぎないのです。

ここで疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。

「それなら運用さえうまくいけば、毎月分配型投資信託は良い金融商品なのでは?」と。

たしかに用途によってはそういえるかもしれません。

ただ、ここでもう1つの理由が出てきます。

それは毎月分配型投資信託は分配金を出さない場合(これを「非分配型投資信託」とします)と比べて投資効率が悪いからです。

ここで毎月分配型と非分配型の投資信託それぞれを基準価額10,000円で100万円ずつ(100万口)購入し10年間運用するとします。

どちらの投資信託も同様の運用を行い、運用利回りが月複利1%であったと仮定し、毎月分配型は月1万円(=100円/1万口×100万口)の分配金を受け取り続け、一方で非分配型は分配金を一切受け取りません。

この場合、両者の投資信託の運用比較をするとどのようになるでしょうか?

これを表したのが以下の図になります。

 

毎月分配型と非分配型の運用比較

注:上図は仮定に基づく試算・シミュレーションであり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。

 

上図から両者は10年後、毎月分配型が220万円(=22,000円/1万口×100万口)、非分配型が約330万円(≒33,004円/1万口×100万口)になることがわかります。

投資資金は両者ともに100万円ですから、両者の10年間の運用パフォーマンスは毎月分配型が+120万円(=220万円-100万円)、非分配型が+230万円(=330万円-100万円)となり、非分配型が毎月分配型を110万円(=230万円-120万円)も上回る結果となりました。

このように運用がうまくいく前提で考えた場合、分配金を受け取らずに再投資するためにリターンがリターンを生むという複利効果を得られる非分配型と分配金を毎月受け取るために複利効果を得られない毎月分配型の運用パフォーマンスは期間を追うごとに格段に大きな差となって表れてしまうのです。

ですから、毎月分配型投資信託は原則として購入することを避けたほうが良いおすすめできない投資信託といえます。

例外的に購入を考えても良い場合は、元本の取り崩しでの分配金の受け取りに極力ならず運用がうまくいくことが期待できる毎月分配型投資信託を見出すことができ、かつ投資効率が悪くても分配金の受け取りを優先させたい事情がある場合に限られるでしょう。

 

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