物価とはその国で1年間生活するために必要な商品、サービス等の価格を合計したものという意味になります。
上記が少しわかりづらいなと感じたら、もっと簡潔にモノやサービスの価格と言い換えてしまっても良いでしょう。
ただしここで気をつけていただきたいのは上記で説明した物価は正確には一般物価と呼ばれるものであって、これとは別に個別のモノやサービスの価格のことを相対価格と呼びます。
最近はアベノミクスが取りざたされることが多いですから、「デフレ脱却」とか「インフレターゲット」とか物価に関する話題が新聞やニュース等で目にする機会が増えたかと思いますが、ここでいう物価とはすべて一般物価のことを指します。
相対価格はあくまでも個別の価格ですから、たとえば家電が値下がりし続けているから物価が下がっているとか、ガソリン価格が上がっているから物価が上がっているというのは根本的には誤りですので気をつけましょう。
それではこの物価の上昇と下落はどうやって決まるのでしょうか?
これは端的にいえば需給、つまり需要と供給によって決まります。
それではこの需要と供給とは何でしょうか?
需要とはモノやサービスに対する購買力の裏付けのある欲望のことです。
供給とはモノやサービスを提供しようとする経済活動のことになります。
需要については購買力の裏付けのあるという箇所がポイントですね。
いくらこれを買いたい、あれを買いたいと思っても、実際に購入できるモノやサービスでなければ需要には含まれませんので。
一方で、供給はその購入できるモノやサービスをどのくらい提供できるかということですね。
ここからわかることは需要と供給の相対的なバランスによって物価が上下するということです。
具体的には需要が増えてモノやサービスを欲しいという欲望が高まっているのに対して供給がそれに追いつかず提供するモノやサービスが足らない場合は物価は上昇、その一方で供給が十分で提供するモノやサービスが有り余っているのに需要が減ってそのモノやサービスをほしいという欲望が低下している場合は物価は下降します。
これをまとめると以下のようになります。
物価上昇 需要>供給
物価下降 需要<供給
ここまでが物価の基本的な考え方です。