一般的に必要な金額と目安を理解していただけたら、その次の段階として「どのような手段で貯金をしていくか」についてお話していきましょう。
ご自宅の金庫にお金を毎月入れ続けるならば金利は全くつきませんし、いくら金利がつくとはいっても銀行預金ではお金が増えることはほとんど期待できません。
こういう風に聞くとすぐさま「銀行預金よりも金利が良い学資保険がおすすめです!」と言ってくる保険屋さんが目に浮かんできてしまいますね。
学資保険は良い保険です。
しかし、「銀行預金よりも金利が良いから学資保険に加入する」という考え方は間違っていると思います。
そもそも、学資保険に入る最大のメリットはお金を増やすことにあるのでしょうか?
それは違います。
お金を増やす手段は他にもたくさんあります。
ですから、「銀行預金より」のように「◯◯よりも増えるから学資保険」という考え方で学資保険に加入してしまうと間違ったことになりやすいのです。
ここで断言してしまいますが学資保険には金利がつかなくても良いのです。
学資保険の最大の魅力は一家の大黒柱(最大収入源の人)の生死に関わらず、お子さんが大学に行けるようにすることです。
現代の日本では女性の活躍が素晴らしく、お父さんが一家の大黒柱に当たらないケースも増えてきていますが、この後の解説がしづらいのでお父さんが大黒柱という仮設定にて読み進めていってください。
先進国の多くに当てはまる実例として、大学進学率ないしは高学歴とされる大学に通うお子さんをお持ちの親御さんの年収は、多くの場合その国の平均年収よりも高いというデータがあります。
私たちはこの現状を良いと思っているわけではありませんのであしからず。
このデータが表していることは高等教育を受けるためにはお金がかかるということです。
これは裏を返せばお金がないという理由で多くの子供達が夢や目標をあきらめているということです。
一般的にはお父さんの死によって経済的なダメージを受けるご家庭が多いのでお父さんの生死に関わらずお子さんが大学に行けるようにすることはお子さんの可能性に蓋をしないためにも必要なことなのです。
仮にお子さんのために17年間毎月2万円を銀行預金で貯金しようというプランを立てたとします。
その5年後、銀行預金に120万円が貯まった時にお父さんが亡くなってしまうと、必要金額450万円と120万円との差額330万円をお母さんが仕事をして家賃、生活費等(子供の人数分の生活費)を稼ぎながらお父さんの代わりに貯めていくしかなくなってしまいます。
これは想像以上に大変なことです。
お子さん一人あたり目安月2万円ならば、2人のお子様がいれば月4万円です。
産休育休を経て仕事に復帰されたお母さんが一人で全部を背負い込んで貯蓄していくにはとても重い金額だと思います。
ここまでをしっかりご理解いただければお子さんの教育資金(子育て費用)のための貯金として有効なのは学資保険であるということがわかるはずです。
「お父さんが元気にしっかりと17年間働けば450万円が貯蓄できている状態」と「お父さんに万一のことがあっても450万円を保険会社から受け取ることができる状態」の双方を同時に叶えるのは貯蓄型の生命保険が一番でしょう。
ですから学資保険には金利なんてつかなくても良いのです。
むしろお金が全く増えなくても学資保険には大きな魅力があるのです。