まずこの「分散投資」には大別すると2つの方法があることを知っていただきたいと思います。
その2つとは以下のとおりになります。
1. 銘柄の分散
2. 時間の分散
一つずつ説明していきましょう。
分散投資の2つの方法
銘柄の分散
これは、株式投資に回すお金を複数の銘柄に分けて投資する方法のことです。
1つの銘柄に集中して投資するのは、値上がりする分には最も利益を上げることができますが、逆に値下がりしてしまうと最も損失を被ることになってしまいます。
そこで、複数の銘柄に投資することで、ある銘柄の値上がりが別の銘柄の値下がりをカバーするためにこの方法を使うことが勧められているのです。
ただ注意していただきたいのは、複数の銘柄といっても、たとえば同じ業種の会社の株式を複数銘柄持ってもその業種全体が低迷してしまったらそろって値下がりする可能性が高いので、これではリスクを減らすことにはなりません。
ですから、この方法のポイントは、異なる業種の会社の株式を複数銘柄持つなどお互いの値下がりリスクを相殺するような複数の銘柄を組み合わせることにあります。
分散投資の2つの方法
時間の分散
これは、購入予定の銘柄を一度にすべて購入するのではなく、2回以上に分けて購入時期をずらして投資する方法です。
株式投資で利益を上げるための鉄則は、「株価が安い時に買って、高い時に売る」です。
シンプルですがこれが最も大切です。
ただその銘柄の株価が現在安いのか高いのかを判断するには様々な方法がありますが、その判断が正しかったかどうかは時間が経過して初めてわかるものです。
そこで、自分の判断は常に間違えている可能性があるものという前提に立って、株式投資に回すお金を複数の銘柄に分散するとともに、その購入の時期も複数回に分けて投資することがポイントになります。
ただこの方法はそもそも現在業績が悪く、今後も業績の改善が期待できない(少なくともそう思われている)会社に対しては効果が乏しいですので、この点は注意が必要です。
巷間、分散投資というとそのほとんどが前者の「銘柄の分散」について説明されます。
ですが、「時間の分散」もそれと同等以上に大切なものになりますので、最初が肝腎ということで、この機会にぜひ理解してくださいね。