アベノミクスの影響もあり株価は数年前と比べると大きく跳ね上がっています。これをチャンスとみて株式投資を始めたという方も多いはず。こうした投資初心者にとって「順張り」と「逆張り」どっちの方法で株を売買すれば良いかというのは悩ましいところです。そこで今回は初心者の方にとってのおすすめの投資手法についてお話していきます。
投資初心者にわかりやすく解説!株式投資の「順張り」「逆張り」とは?
まずは投資初心者の方に株式投資の「順張り」と「逆張り」とはそれぞれどういうものかについてざっくり説明していきましょう。
株式投資の「順張り」
株式投資の「順張り」とは、株価が上昇している時に買い、下降している時に売るといった「株価の動向に合わせて売買する」投資手法のことです。
株式投資の「逆張り」
株式投資の「逆張り」とは、株価が下降している時に買い、上昇している時に売るといった「株価の動向とは逆に売買する」投資手法のことです。
このように株式投資における「順張り」と「逆張り」はまったく正反対の投資手法ということができます。
投資初心者必見!株式投資の「順張り」「逆張り」各々のメリットとデメリット
それでは次に株式投資の「順張り」のメリットとデメリット、「逆張り」のメリットとデメリットをそれぞれ説明していきます。
株式投資の「順張り」のメリットとデメリット
株式投資の「順張り」のメリット
・株価の動向に合わせて売買する投資手法であるため、心理的に売買しやすい。
・株価の動向がそのまま変わらなければ、短期間で利益を出しやすい。
株式投資の「順張り」のデメリット
・心理的に売買しやすい分、売買回数が自然と増え過剰売買となってしまいがち。
・株価の動向が急変した場合、大きな損失を出してしまう可能性がある。
株式投資の「逆張り」のメリットとデメリット
株式投資の「逆張り」のメリット
・株価の動向とは逆に売買する投資手法で心理的に売買しづらいため、売買回数が抑えられやすい。
・相場の方向に左右されず、株価の動向が急変した場合、大きな利益となりやすい。
株式投資の「逆張り」のデメリット
・心理的に売買しづらい分、投資機会を見逃しがち。
・株価の動向がそのまま変わらなかった場合、大きな損失を出してしまう可能性がある。
このように株式投資の「順張り」「逆張り」、各々のメリットとデメリットを紐解いていくと、それぞれに一長一短のあることが見て取れます。
投資”初心者”にはどっちがおすすめ!?株式投資は「順張り」?「逆張り」?
日本国内の個人投資家の売買動向を見ると、株式投資を実際に行っている方たちは「順張り」よりも「逆張り」を好む傾向があるようです。
ただ、先ほどお話した「順張り」「逆張り」、各々のメリットとデメリットから考えると、それぞれに一長一短があります。
ですから、個人投資家全般に対してお話すると、株式投資の「順張り」「逆張り」はどっちが優れているかというものではなく、実際に売買をして経験を重ねる中でどっちがご自身に合っているかを探っていくものといえるでしょう。
それでは、これから株式投資を始めよう、ないしは最近になって株式投資を始めたという投資初心者の方に対象を限定してお話した場合はどうでしょうか?
これも最終的な結論は同じです。
しかしながら、株式投資を始めるにあたって、当初は「順張り」で投資することのがおすすめです。
これには明確な理由が一つあります。
それは、「自分の投資判断が正しかったか、間違えていたかの結論が短期間で出るため、投資経験を積みやすいため」です。
たとえば上昇トレンドにあるA社の株式を100円の株価で購入したとしましょう。
株価の動向に合わせて買っているわけですから、「順張り」投資といえます。
ここで購入後にこのA社の株式がそのまま上昇していけば投資判断は正しかった、逆に下降に転じてしまったり株価が買い値付近で動かなくなってしまったら投資判断は間違えていたということになります。
このように非常にわかりやすくご自身の投資判断の正否が出ます。
一方で、「逆張り」投資ではこのようにいきません。
たとえば下降トレンドにあるB社の株式を100円の株価で購入したとしましょう。
これは、株価の動向とは逆に買っているわけですから、「逆張り」投資といえます。
ここですぐに株価が上昇に転じた場合は、ご自身の投資判断は正しかったといえるでしょう。
ただ、下降トレンドで買っているので、株価がそのまま90円、80円、・・・とそのまま下がっていってもご自身の投資判断が間違っていたといえるでしょうか?
正直なんともいえないですよね・・・
事前に「◯%まで下降したら投資判断が間違えていたものとして損切りする」といったような自分ルールを設けておくこと等で投資判断の正否のあいまいさに対処することができないわけではありません。
ただこの投資判断の正否の明瞭さに焦点を当ててお話すると、「順張り」投資の方が「逆張り」投資よりも簡便であるため優れているといって良いでしょう。
もちろん先ほどの株式投資の「順張り」のデメリットでお話したとおり、”売買回数が自然と増え過剰売買となってしまいがち”なところが「順張り」投資にはありますので、この点は十分に注意を払ってくださいね。