資産形成や資産運用において株式投資などを行う際に見るのが必要不可欠な「経済指標」。この経済指標の中でも最も重要なのが「GDP(国内総生産)」です。皆さんは「GDP(国内総生産)」とはどういったものか説明できますか?「言葉は知ってるけど、説明までは・・・」という方も多いでしょう。そこで今回はこの「GDP(国内総生産)」について簡単にわかりやすく解説していきます。
経済指標とは
経済指標とは、各国や地域の公的機関等(政府や経済関連の中央省庁、中央銀行など)が発表する、経済の状況を構成する要因(景気、物価、金利、雇用、貿易など)を数値化したもののことです。
一般に、株式相場や為替相場などの市場は、その国や地域の経済状況に応じて変化するため、経済指標は将来の価格(レート)の方向性を予測する上で役立ちます。
GDP(国内総生産)とは何か?
GDPとは、”Gross Domestic Product”の略で、日本語では「国内総生産」と訳されています。
このGDPの定義は、一定期間(通常は1年)にその国や地域の経済主体が生み出した財(モノ)やサービスの付加価値の総額となっています。
「経済主体」とは、経済活動を行う基本的単位のことで、一般に家計部門・企業部門・政府部門・海外部門の4つに分けられています。
また、「その国や地域の経済主体」の範囲について、日本を例にとった場合で説明すると、経済主体に日本で活動する外国企業の子会社は含まれますが、日本企業の海外支店は含みません。
「財(モノ)やサービスの付加価値」とは、生産された財やサービスの額(「産出額」といいます)から原材料、電気・ガス、輸送サービスなど他の生産者から購入した分(「中間投入額」といいます)を差し引いた額のことです。
ちなみに、GDPを前の年のもの等と比べて算出した伸び率のことを「経済成長率」といいます。
ここまででお分りいただけたところもあるかと思いますが、GDPはその国や地域全体の経済規模を表す「経済のものさし」といえるものです。
ですから、冒頭にもお伝えした通り、GDPは経済指標の中で最重要といえる存在なのです。
この「経済のものさし」といえるGDPでその国や地域の経済規模を、時系列の縦軸、他の国や地域の横軸の双方で比べることで、投資先の国や地域をある程度絞り込むことができます。
GDP以外の経済指標は、この絞り込みの後でも遅くはありません。
資産形成や資産運用を行う上で必要不可欠といえる株式や投資信託などの金融商品への投資を効果的なものとするためにも、ぜひGDPについてざっくりとで構いませんので理解するようにしていただければと思います。
GDP(国内総生産)についてもう少し詳しく!
GDP(国内総生産)についてもっと理解を深めたいという方は、過去に連載したGDPの解説記事がありますので、以下、ご参照ください。
経済の意味と仕組み、GDP(国内総生産)を簡単にわかりやすく解説!
経済の意味と仕組みとは一体どういったものでしょうか?今回はこの根本的な問いかけに対して最も重要な経済指標であるGDP(国内総生産)について簡単にできるだけわかりやすく解説するとともに答えていきます。一通りお読みいただくとたとえば経済成長という用語が巷間いかにいい加減に使われているか驚くことになるかもしれません。
⑴ 経済の意味と仕組み
⑵ GDP(国内総生産)とは〜三面等価の原則〜
⑶ 日本のGDP(国内総生産)の推移
⑷ 日本のGDPの世界ランキングは何番目?
⑸ 経済成長とは?名目値と実質値の違い
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