20代・30代・40代といった若年層や資産形成層の皆さんにとって生命保険に加入するにあたって貯蓄型と掛け捨て型のどちらが良いのかというのが悩みどころという方も少なくないでしょう。最近も新聞や雑誌、インターネット等で「貯蓄型vs掛け捨て型」という見出しを見かけることがよくあります。そこで今回はいくつかの観点から比較してみます。
貯蓄型vs掛け捨て型を徹底比較!
生命保険を「保障効率」の観点から考える
まず、生命保険を保障効率の観点から見ていきましょう。
保障効率とは、支払う保険料に対してどれくらいの保障が得られるかということです。
これは例を示したほうがわかりやすいので、以下をご覧ください。
【条件:1ヶ月1万円の保険料】
保険A:500万円
保険B:3000万円
1ヶ月1万円という同じ保険料を支払った時に保障額が大きいほうが、保険料に対しての保障を得られる効率が良いということになりますので、保障効率で考えた場合は上記の例ですと、Bのほうが保障効率が良いということになります。
この保障効率という観点から、貯蓄型の生命保険と掛け捨て型の生命保険を比較した場合、当然ですが、掛け捨て型の生命保険のほうが保障効率は良いです。
理由は簡単です。
仮に貯蓄型と掛け捨て型双方の生命保険に月々1万円の保険料を支払っていたとして、保険会社から見れば将来お金を返さなければならない貯蓄型の生命保険とお金を返す必要がない掛け捨て型の生命保険であれば、お金を返す必要がない掛け捨て型の生命保険なら万が一の時には多くの保険金を支払ってあげましょうとなるわけです。
ですから、奥様やお子さんがいらして「保障が最も大事!」というライフステージにいらっしゃる方であれば、掛け捨て型の生命保険のほうが、毎月の保険料を少なくしても大きな保障が得られるのは効率が良いということになります。
生命保険というのは、基本的にはやはり貯蓄型よりも掛け捨て型のほうが保障効率が良くなりますので、掛け捨て型の分があるといえます。
しかし、生命保険はお客様の収入や価値観等によって様々なプランがあるべきだと私たちは考えています。
「家族がいるので保障は大事だけど、掛け捨ての生命保険だとお金を毎月捨てているような気分になるので嫌です」という方もいらっしゃるはずです。
一つ具体例を見ていきましょう。
【条件:万が一の際には3000万円の保険金が受け取れる】
保険C:掛け捨て型なので毎月1万円と安いけど、将来1円も返ってこない。
保険D:貯蓄型で毎月3万円も支払うけど、将来全額以上に増えて戻ってくる。
という2つの保険があるとしたら、お客様の年齢や性別、収入、家族構成や価値観、ライフステージ等によって「どちらが良いのか」は違ってくるはずです。
貯蓄型vs掛け捨て型を徹底比較!
生命保険を「投資効率」の観点から考える
貯蓄と保障がセットになっている貯蓄型の生命保険と貯蓄の部分は株や投資信託で行い保障は掛け捨て型の生命保険でやるというパターンを見ていきましょう。
貯蓄型の生命保険は、支払った保険料がすべて貯蓄に回るわけではなく、保障に充てられる部分があります。
そういった意味では、保障に充てられない部分がない株や投資信託のほうが良いのではないかと思われる方もいらっしゃるでしょう。
結論からお伝えすると「その通り!」です。
保険料が安い掛け捨て型の生命保険で保障を得て、貯蓄は株や投資信託を活用していきたいという方は、それはそれで良い手法だと思います。
ただ、この手法が合うお客様というのは50歳以降の方であると私たちは考えています。
理由は、貯蓄型の生命保険は長い時間をかければかけるほど魅力が増していく金融商品だからです。
言い換えると、あまり長い時間をかけることができない方には向いていない場合があると考えているからです。
私たちは普段からお客様を担当し、お客様の生の声を聞いているからこそ、貯蓄型の生命保険は20〜40代の方に向いている場合が多いと感じています。
20〜40代の方は、資産形成段階にいらっしゃる方が多いですし、現在保有している資産(お金)よりも、これからの時間のほうが資産としては大きいと言えます。
これから数十年間家賃を支払い、携帯電話料金を支払い、お子さんの習い事等、挙げていったらキリがないですが、たくさんのお金を支払っていかなければならない中で、資産形成のために株や投資信託を選択した場合は、たしかに投資効率は良いかもしれませんが、万が一の時には株や投資信託には保障機能がありませんので、ご家族には掛け金以上にお金が残せるということはありません。
つまり、残されたご家族が今後数十年間分の生活費を稼いでいかなければならなくなってしまいます。
その分を担保しようとしたら、その分掛け捨て型の生命保険の保険料が高くなってしまうのは言わずもがなです。
ですから、資産形成の一環とし短期払いの貯蓄型の終身保険を利用し、資産形成をしている間に万が一のことが起きても必要保障額全額とまでは言わないまでも、ある程度の保障をご家族に残すことができ、さらに短期払いにしているおかげで損をせずに解約することができるタイミングも契約から10年後とか15年後あたりに設定できるおかげで、流動性もある程度確保した状態での資産形成が可能となります。
50代以降の方は、20〜40代に比べて家族への保障が少なく済む場合が多いですので、そもそも掛け捨て型の生命保険の保険料を抑えることができますし、貯蓄や投資としてお金を育てられる時間も短いので、投資効率を意識する必要があります。
そういった場合は、やはり保障は掛け捨て型の生命保険で、貯蓄は株や投資信託でという形が合っている場合が多いわけです。
ここまででお分かりいただけたかと思うのですが、生命保険は「貯蓄型より掛け捨て型が良い」とか、「貯蓄型より株や投資信託のほうが良い」というのは一概には言えないのです。
皆さんひとりの状況に合わせて適切な金融商品を選ぶこと以上におすすめなど存在しないのです。
偏りのある粗悪な情報提供者もいるのが現在の金融業界の悲しい部分ではありますが、皆さんは極論に左右されずに大きな資産を築かれることを願ってやみません。
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