クレジットカードは使い方によって資産形成に非常に役立ちます。ただ、「一体何枚あればいいの?」、「色々種類があるけどどれを選べばいいのかな?」、「年会費が有料と無料どっちがおすすめ?」といったクレジットカードを作る段階から悩む声が少なくありません。そこで今回はクレジットカードの作り方に焦点を当ててお話していきます。
増やす?減らす?クレジットカードの枚数は何枚がおすすめ!?
まず結論からお伝えすると、私たちがおすすめしているのは、「使用するクレジットカードを2枚にする」ことです。
年会費のかからないクレジットカードなら、極端なことをいえば増やすも減らすも考えずに何枚持っていてもかまいません。
ただ少なくとも「使用するクレジットカード」は2枚にして、メインカードとサブカードとするのがおすすめといえます。
この時に注意しなければならないのが、メインカードよりもサブカードを何にするかの方がより重要だということです。
理由は、クレジットカードのポイントの特性をご理解いただければわかりやすいかと思います。
クレジットカードのポイントは多くなればなるほど商品券やマイル等何かに変更する時に効果が大きくなります。
たとえば1,000ポイントで1,000円分の商品券との交換だったものが、10,000ポイントになると12,000円分の温泉宿に泊まることができる旅行券と交換できる、というようなイメージです。
クレジットカード会社だって自社のクレジットカードをたくさん使ってくれる人を優遇したくなるのは当然といえば当然ですよね。
たくさん使ってくれればその分クレジットカード会社も儲かるわけですから。
つまり、クレジットカードを使用してたくさん買い物をしてくれる人にはさらにもっとクレジットカードを使ってもらえるようなポイントの仕組みを用意しているわけです。
ですから、ポイントが多くなればなるほど効果が大きくなるようにしているわけです。
ということは、ポイントを何かに交換するならば、特段の事情がないかぎり、ポイントを多く貯めてから交換する方が有利なわけです。
メインカードは常日頃から使用するカードですから、自然とポイントが貯まっていきます。
しかし、サブカードはいかがでしょうか?
メインカードが使用できないお店でしかサブカードを使用することは基本的にありませんから、当たり前ですがメインカードに比べてサブカードはポイントが貯まっていくスピードが遅くなります。
クレジットカードの有効期限はその多くが2〜3年間ですので、ポイントを多く貯めてから何かと変更した方が有利であるとわかっていても、サブカードはポイントが多く貯まる前に2〜3年間の期限切れになってしまうリスクがあるのです。
クレジットカードの枚数を”2枚”でおすすめする理由(わけ)
ここまでお読みいただくと、「クレジットカードは2枚ではなく1枚に限定した方が良いのでは?」と思われた方も多いでしょう。
しかし、ご自身が一番ポイントを貯めたいメインカードが「VISA」のようにクレジットカードを利用できるほとんどのお店で使えるクレジットカードならともかく、たとえば「ANAアメックス」のようにお店によって使用できないことも多いクレジットカードをメインカードにする場合はサブカードがないと不便を感じることが多々あります。
これがメインカードとサブカード、クレジットカードの枚数を”2枚”でおすすめしている理由です。
では、メインカードよりも選ぶのが難しいサブカードの種類は何が良いでしょうか?
これは色々な考え方がありますが、一つの考え方としてはポイントが永久不滅の「SAISON」を使用するという手があります。
もちろんポイントの還元率など細かく見ていくと異なった見解も出てくるかと思いますが、あくまでもサブカードを選ぶという点で先ほどからお話しているポイントが貯まりづらく有効期限がきてしまうことをカバーすることを考えれば、ポイントが永久不滅であることは大きなアドバンテージであるといって良いでしょう。
ポイントが永久不滅だと数年後忘れた頃にふと気づいてポイント残高を見ると「おっ、結構ポイント貯まってるじゃん!ラッキー!!!」なんてこともあるかもしれませんからね。
【タイプ別】おすすめクレジットカード比較
「一番良いクレジットカードって何?」
この質問に対してはお答えするのが非常に難しいというのが正直なところです。
なぜかというと、みなさん一人ひとりの生活スタイルによって、一番良いクレジットカードの定義は異なるからです。
クレジットカードのポイント還元率を軸に据えてお伝えするなら、「このクレジットカードのポイント還元率が高い!」とランキング形式にでもしてお答えするのは簡単なのですが、ポイント還元率が高くてもポイントを貯めづらいというのではポイント還元率がいくら高かろうがあまり意味がありません。
たとえば、大手百貨店のクレジットカードのポイント還元率が高くてお得だとしても、その大手百貨店でほとんど買い物をしない人からすればポイント還元率が高くてもあまり意味がないですよね。
その方の生活圏内に当該の大手百貨店自体がない場合はなおさらです。
さらにいえば、ポイント還元率が高くてもポイントの有効期限が12ヶ月しかないというクレジットカードもあります。
この場合、余程の資産家で毎月数十万円もクレジットカードを使用して年間数百万円も買い物をする方であれば問題ないでしょうが、一般的には12ヶ月ではいくらポイント還元率が高くてもそれほどポイントが貯まらない生活スタイルの方がほとんどでしょう。
こういった方はポイント還元率は低くても有効期限が3年であったり永久不滅ポイントであったりしたクレジットカードが多くのポイントを貯めることができますから良かったりするわけです。
このように、「一番良いクレジットカードを選ぶ」ためには、ポイント還元率が高いに越したことはありませんが、ポイント還元率だけで選ぶのは避けた方が良いということになります。
クレジットカード比較のコツ
ここからはクレジットカードを有効に使っていこうと考えているみなさんのために、クレジットカードの選び方のヒント、クレジットカード比較のコツについてお話していきます。
電車に頻繁に乗る生活スタイルの方向けクレジットカードの選び方
出典:http://www.jreast.co.jp/card/
電車によく乗る生活スタイル、たとえば都心にお住いの方やお仕事が営業職の方は電車に乗る機会が多いでしょう。
そういった方は、Suica一体型クレジットカード「ビューカード」などを利用すれば、ポイントを貯める機会が必然的に多いわけですから、早くポイントが貯まっていきます。
オートチャージをした時や新幹線のチケットを購入した時にはボーナスポイントが手に入ったりして、結構早くポイントを貯めることができるはずです。
電車によく乗る方にはおすすめです。
女性の方向けクレジットカードの選び方
女性の方はやはりお気に入りのブランドショップが入っている百貨店や日常的に買い物をしているスーパーで利用できるポイントが貯まるクレジットカードが良いのではないでしょうか。
たとえば高島屋に頻繁に足を運ぶといった方であれば「タカシマヤカード」を利用するといったことです。
特定の百貨店などのクレジットカードはポイントを割引券のように使用できたりするので、よく買い物にいくからこそポイントも貯まりますし、ポイントがあるから次の買い物も楽しくできるという好循環が生まれやすいといえます。
旅行が大好きな方向けクレジットカードの選び方
出典:http://www.americanexpress.com/japan/
国内外問わず旅行が大好きという方はポイントをマイルに変更できる「ANAアメックス」や「JALカード」、「ダイナースクラブカード」などが良いのではないでしょうか。
筆者は自他共に認める旅行好きなのですが、年に一回必ずマイルを利用して旅行に行っていました。
国内では北海道・福岡・熊本・沖縄、海外では中国、ここ5年間はすべて自然に貯まったマイルだけで行けました。
お金をかけずに旅行に行けますので、家族も大喜びです。
旅行が好きでない方は別ですが、たまには飛行機に乗って旅行に行くのも気分転換になって良いものですよ。
むしろ旅行にあまり行かない方こそマイルを貯めてお金をかけずに旅行に行く機会をつくるというのも良いかもしれませんね。
はっきり申し上げて、カードマニアになるほどクレジットカードを勉強する必要はありません。
「少しずつ貯まるポイントが嬉しい」「いつものお店でたまにポイントを使うとお得な気分になれる」「今年は貯まったマイルでどこに旅行しようかな」程度で良いのです。
クレジットカードはご自身にとって「ポイントを貯めやすい」「ポイントを使いやすい」カードが一番良いクレジットカードです。
根を詰めて「一番良いクレジットカードってどれだろう」と日夜研究するのも結構ですが、もっと気楽に楽しく使っていく方が人生を豊かにすると思います。
クレジットカードの年会費 有料と無料の違い
出典:http://www.americanexpress.com/japan/
ここからはクレジットカードの年会費が有料の場合と無料の場合、それぞれについて見ていきましょう。
クレジットカードの年会費 有料の場合
たとえば年間10万円程度の年会費がかかるクレジットカードの場合ですと、お客様専用デスクが用意されていて、コンシェルジュが電話一本で高級レストランや高級ホテルの予約をしてくれたり、海外滞在中に困ったことがあった時にも24時間国際電話対応をして現地のホテルと直接交渉をしてくれたり、「明日から北海道に旅行に行きたいんだけど宿とか食事とか観光先でのおすすめは?」と問い合わせれば旅のコーディネートまでしてくれたり、と至れり尽くせりのサービスが付帯されています。
さらに、サービスだけでなく、ポイント還元率が高く設定されていて使用金額に対して貯まるポイントが通常の2倍だったり、マイル換算率がものすごく良かったり、とやはり高い年会費を支払うだけの対価が必ず用意されています。
クレジットカードの年会費 無料の場合
年会費が無料のクレジットカードの場合、上記有料の場合には受けられるサービスが付帯されていないことが多いです。
またポイント還元率も通常とおりです。
以上のように年会費が有料と無料、それぞれの場合で受けられるサービスが大きく異なります。
また年会費が有料の場合、その負担額はクレジットカードの種類やグレードによってかなり差が生まれます。
たとえば、「ANAアメックス」は年会費が7,000円+消費税ですので、7,560円かかります。
一方、「ANAアメックスゴールド」になると年会費31,000円+消費税となり、33,480円かかることになります。
※ 上記の年会費は2015年7月現在のものです。
このように同じ種類のクレジットカードでもグレードの違いによって年会費はまちまちです。
このグレードの違いによる年会費の差は付帯されるサービスの差にもつながります。
たとえば、「ANAアメックス」の場合は貯まったポイントをマイルに移行する時に移行手数料を取られてしまいますが、「ANAアメックスゴールド」の場合は移行手数料は無料です。
※ 上記の移行手数料は2015年7月現在のものです。
年会費が大きくかかるクレジットカードはかかるだけの付帯サービスがありますので、満足のいくサービスが受けられるならいくらでも年会費をかけるという方もいらっしゃるでしょう。
もちろん年会費は無料のほうが気持ちが楽という方もいらっしゃるかと思います。
有料と無料どっちがおすすめ?クレジットカードの年会費
ご自身の生活スタイルと使用実績から考えて、年会費が有料のクレジットカードにするか、あるいは無料のクレジットカードにするかは判断していただければ結構です。
ただ、おすすめはメインカードは年会費が有料でも付帯サービスが充実しているクレジットカードを選び、サブカードは年会費が無料のクレジットカードを選ぶことです。
理由はポイントが貯まる早さの違いです。
ポイントが貯まるのが早いメインカードは、年会費が有料でも多くのポイントで多くのサービスが受けられる充実感を重視しらほうが良いでしょう。
一方で、サブカードはポイントが貯まるのが遅いわけですから、年会費無料でずっと負担なく持っていられるクレジットカードのほうが気が楽で良いのではないでしょうか。