2016年2月からマイナス金利が導入され、預金金利がますます低下しています。従前から超低金利時代と言われて久しいですが、今やマイナス金利時代と呼ぶに相応しい状況。その中で、資産運用を始めようという方も増えています。ただ、いきなり1000万円以上の資産を運用するといっても初心者の方にとって何から手をつければ良いか戸惑うことも少なくないでしょう。そこで今回は資産運用初心者の方が陥りがちなある勘違いについてお話していきます。
1000万円から始める資産運用
「毎年10%の利益が出る株式の購入」をおすすめされたら?
皆さんは証券会社など金融機関の担当者に「毎年10%の利益を狙える株式があるので購入してみませんか?」とおすすめされたらどうしますか?
おそらく結論として購入する・しないは皆さんそれぞれでしょう。
ここでは結果として購入するか、しないかというのは重要ではありません。
ここで重要なのは、なぜ購入することにしたか、あるいはなぜ購入しないことにしたのかという理由のほうです。
おそらく購入することにした方の多くは前段の「毎年10%の利益を狙える」という部分に興味を惹かれたためという理由かと思います。
一方、購入しないことにした方の多くは後段の「株式の購入」という部分を警戒したためという理由でしょう。
ここで「その通り!」と思われた方は考え方を一新する必要があります。
それはなぜでしょうか?
まず、購入する理由として「毎年10%の利益を狙える」ことに興味を惹かれること自体は間違いではありません。
しかし、リターンの裏には必ずリスクがあります。
ここでいうリスクとは期待されるリターンに対するブレ幅という意味です。
たとえば、期待リターン10%に対してリスクが20%であれば、リターンの幅は-10%〜30%(=10%±20%)ということになります。
仮におすすめされた株式の購入がリスク0%であればほぼ確実に10%の利益が望めることになります。
しかし、株式でリスクゼロというのは現実的な話ではありません。
ですから、購入する場合はどの程度のリスクがあるかを必ず確認する必要があるのです。
一方、購入しない理由として「株式の購入」を警戒したためというのはどうでしょうか?
お伝えしたように株式投資にはリスクが須らく伴いますから警戒するのは悪いことではありません。
ただ、皆さんが資産運用するのは、現在の資産を増やす、ないしは資産価値を目減りさせないためであるはずです。
ここで、冒頭お伝えしたようにマイナス金利時代となっている現在の日本では、預金などの元本保証の金融商品では資産価値を保持することが難しくなっていることを思い出してください。
端的にいってしまえば、資産運用を行うに際して、リスクを取らないという選択肢はないということです。
ですから、結果的に購入しない場合でも「株式だから・・・」と切り捨てずに少なくともリスクを確認して検討はすべきといえます。
それでは、なぜこのような勘違い、誤った考え方に陥ってしまいやすいのでしょうか?
実はこれは単純な話です。
それは、運用を始める前に目標とするリターン、許容できるリスクを決めておかないからです。
とくに今回のケースのように証券会社などの金融機関の担当者がおすすめしてくる場合、十中八九皆さんの総資産や収支状況、家族構成、目標とするリターンや許容できるリスクを把握した上で、最適な金融商品を選択して提案することはありません。
ですから、皆さん自身が購入する・しないを判断する軸として目標とするリターン、許容できるリスクを把握しておかなければならないのです。
次の記事:資産運用前に初心者が押さえておきたいマイナス金利の基礎知識
まとめ記事に戻る:2017→2018年初心者向け資産運用のおすすめ!
投資入門セミナー(東京/無料)の日程確認・申し込み
※ 事前に受講者の皆様の許諾を得て掲載しております。
以下に必須事項を選択あるいは記入の上、「セミナー申し込み」ボタンをクリックしてください。
※ お申し込み後2〜3日以内に受講受付の確認メールをご登録いただいたメールアドレス宛にお送りいたします。万が一届かない場合はお手数ですが再度ご連絡ください。