資産運用は長期投資が基本です。投資初心者の方が株で資産運用を実践するにあたっては、投資タイミング以上に銘柄選択を重視して、資金を分散させすぎずにある程度集中投資に徹したほうが良いでしょう。これを踏まえて、今回は投資初心者の方ができるだけ失敗を避けてスムーズに銘柄選択を行うためのコツについてお話していきます。
株で資産運用
銘柄数が多すぎて選べない?
まず銘柄選択をする前に皆さんは日本国内にはどのくらい上場している会社(銘柄)があるかご存知でしょうか?
東証上場会社数
日本取引所グループ「上場会社数・上場株式数」を基に作成
上図は日本を代表する証券取引所である東京証券取引所(以下、東証)に上場している会社(銘柄)数を表しています。
2016年10月17日現在、合計で3,531社、日本国内有数の大手企業を集めた第一部(東証一部)だけで1,989社と2,000社近くの会社が上場しています。
株で資産運用するにあたって皆さんはこの中から投資先の銘柄を選び出さなければならないということです。
これだけ銘柄数が多いと、漠然と「安く買って高く売る」ことができそうな銘柄を見つけて・・・といっても簡単にはできそうにないですよね。
そこで次に投資初心者の方ができるだけ失敗を避けてスムーズに銘柄選択を行うためのコツをお伝えしていきましょう。
株で資産運用
投資初心者が失敗しないための銘柄選択のコツはずばり・・・
冒頭でお伝えしたとおり資産運用は長期投資が基本です。
そうすると、こちらの記事(株で資産運用 銘柄選択と投資タイミングはどちらが大事?)でもお話したように、株式投資の基本原則である「株価が安い時に買って高い時に売る」を実践するにあたって、株で資産運用をする場合は、投資タイミング以上に銘柄選択を重視して考えていく必要があります。
株で資産運用する場合は銘柄選択が大事!
投資初心者の方がきるだけ失敗を避けてスムーズに銘柄選択を行うためのコツは、上図の意図するところをしっかり理解していただければ自ずと見えてきます。
それでは上図の意図するところとは何でしょうか?
それは、長期投資は短期投資に比べて購入した株の保有期間が長くなるため、その会社が将来にわたって利益成長し続けることができるかという観点で投資する必要があるということです。
その会社が将来にわたって利益成長し続けることができるかどうかなど実際には誰にもわかりません。
しかし、その会社自体やその会社が属する業界、またその会社が提供している商品やサービスを知っているかどうかによって予測の精度は異なります。
その会社自体やその会社が属する業界、またその会社が提供している商品やサービスを深く理解しているほど予測の精度は高まると考えて良いでしょう。
こうして順々に考えていくと、銘柄選択のコツが見えてきませんか?
要するに、自分のよく知っている身近な商品やサービスを提供している会社やその会社が属する業界に絞って銘柄選択すれば良いということです。
投資初心者が失敗しないための銘柄選択のコツ(イメージ)
上図の男性は大の車好きです。
この男性の場合、彼の好きな車種を提供している自動車メーカーやその関連会社をはじめ自動車関連の業界を中心に銘柄選択をしていけば良いということになります。
自動車関連の業界は東証が分類する33業種の中では「輸送用機器」にあたります。
この「輸送用機器」に分類される東証一部上場企業は63社です。
全上場企業数3,531社、東証一部上場企業数1,989社から見るとだいぶ絞り込めたといえるでしょう。
ここから先は様々な指標を用いて現状の株価が割安か割高かを判断していきます。
そして割安と判断した場合は実際にその会社の株式を購入するという手順です。
これらについてはまた別の回にいくつかの指標を紹介していきながら詳しく説明していきます。
今回はできるだけ失敗を避けてスムーズに銘柄選択を行うためのコツとして自分のよく知っている身近な商品やサービスを提供している会社やその会社が属する業界に絞って銘柄選択するということを理解した上で、皆さんそれぞれでご自身のよく知っている身近な商品やサービスは何か考えてみてください。