資産運用

シミュレーションでわかる!リスク資産のポートフォリオ運用

 

 

前回は資産運用のポートフォリオの作り方としてまず年代別のリスク資産と無リスク資産の割合について目安をお伝えし、次いでリスク資産のポートフォリオの考え方についてご説明しました。今回は株式投資を中心としたリスク資産のポートフォリオ運用の一例を簡単にシミュレーションしつつご紹介していきます。

 

前の記事:資産運用の肝!バランスの取れたポートフォリオの作り方

 

初心者におすすめ!ETFを利用したリスク資産のポートフォリオ運用

リスク資産のポートフォリオの考え方、作り方というのは様々あります。

ここでは冒頭にお伝えした通り株式投資(※1)を中心としたリスク資産のポートフォリオ運用に限定してお話していきます。

※1 なぜ株式投資なのかについては資産運用で投資する金融商品の種類は何がベストか?を参照のこと。

まず株式投資を中心としたリスク資産のポートフォリオの作り方として初心者の方におすすめする簡便なものはETF(※2)を利用する方法があります。

※2 ETFの特徴やメリット、デメリットについては手数料も信託報酬も安い投資信託!?ETFってなに?を参照のこと。

リスク資産のポートフォリオ構築にあたってはできる限りリスク(不確実性)を抑えてご自身が望むリターンを実現する確度を高めるよう効率的な組み合わせを考えることが重要です(※3)。

※3 リスクとリターンの考え方について詳しくは投資のリスクとリターンについて考えるを参照のこと。

ただ、効率的な組み合わせを考えると一口に言ってもそう簡単なことではありません。

とくにいきなり初心者の方が個別株を一つずつ精査していくのはなかなか実践に踏み切れずに中途で挫折してしまう可能性が高いでしょう。

そこで初心者の方が実践に踏み切るハードルをできるだけ下げるために最初はETFを利用して市場平均のリターンを目指すのが穏当な方法かと思います。

ここでETFを利用したリスク資産ポートフォリオの一例をご紹介します。

以下をご覧ください。

 

ETFを利用した簡便なリスク資産ポートフォリオの構築

 

ここでは上図にあるように日本株ETFと米国株ETFにリスク資産ポートフォリオ全体の50%ずつを組み入れる構成にしました。

なぜ日本株と米国株を半分ずつにしたかといえば、各国の取引所別に比較すると両者ともに市場全体の時価総額が大きく流動性が高いため、取引コストが低く抑えられるとともに値動きが相対的に安定しやすいと考えたためです。

また、日本株ETFが円ベースでの取引になるのに対して米国株はドルベースでの取引となりますので、通貨を円とドルに分けることによって為替レートの変動によるリスクを抑えられるという点も考慮しました。

それではこの日本株ETFと米国株ETFを50%ずつの割合で組み入れる日米株ETFポートフォリオで2012年4月から2017年3月までの5年間運用したと想定してシミュレーションしてみましょう。

ここでは便宜的に日本株ETFをTOPIX(※4)連動型上場投資信託(銘柄コード:1306)、米国株ETFをバンガード®・S&P500ETF(ティッカー・シンボル:VOO)とします。

※4 TOPIXについて詳しくは日経平均株価だけを見て株式投資してはいけない理由を参照のこと。

各々のETFの2012年4月〜2017年3月の5年間の値動きは以下の通りです。

 

1306 TOPIX連動型上場投資信託(2012年4月〜2017年3月、5年)

 

VOO バンガード®・S&P500ETF(2012年4月〜2017年3月、5年)

 

上図チャートが示すようにこの期間は日本株ETFと米国株ETF(USDベース)、両ETFともに概ね右肩上がりの上昇となっています。

これに基づいて以下の図は2012年4月の月初営業日を100とした時の2017年3月の月末営業日の日本株ETF100%、米国株ETF(円ベース)100%、日米株ETFポートフォリオ(日本株ETF50%:米国株ETF50%)の各々で運用した場合の指数を表しています。

 

日本株ETFポートフォリオの運用シミュレーション

注:上図はあくまでもシミュレーションです。この期間中に発生した受取可能な分配金については考慮しておりません。また実際の取引にあたっては売買手数料や税金等が掛かる場合がございます。予めご了承ください。

 

上図にあるように日米株ETFポートフォリオは米国株ETF100%と日本株ETF100%で運用した場合のちょうど中間のパフォーマンスを上げています。

税引き前のトータルリターンが5年間で+114%、年リターン(1年複利)+16.5%ですから、老後資金を目的とした資産形成で目指す年リターン(※5)から見ても好パフォーマンスといえるでしょう。

※5 資産運用初心者「貯蓄100万円から資産1億円にしたい!」を参照のこと。

もちろん、これはあくまでもこの相場の局面であればこそのものですから、当然のことながら今後も同様のパフォーマンスを上げることができるとは限りません。

ただ、その時々の経済情勢等を推し測りながらこのようにETFを利用した簡便なリスク資産のポートフォリオを構築するだけでも、相場の局面によっては好パフォーマンスが期待できるということはお分かりいだけたかと思います。

現実に投資タイミングを判断するのは非常に難しいのが常ですから、一つの手としては以前にご紹介した定額積立投資(ドルコスト平均法)や変額積立投資(※6)によって時間分散を図りつつポートフォリオを徐々に構築していくのがより実践的といえるでしょう。

※6 定額積立投資(ドルコスト平均法)と変額積立投資について詳しくは複利計算でわかる初心者が今すぐ始めるべき積立投資とは?を参照のこと。

 

市場平均を超えるためのリスク資産のポートフォリオ運用の考え方

ETFを利用したリスク資産ポートフォリオの構築はあくまでも市場平均のリターンを獲得するための簡便な方法です。

これだけでも先ほどの例のように相場の局面によっては満足できるパフォーマンスを上げることができるかもしれません。

ただ、そうはいっても初心者から脱して市場平均を超える運用をしたいという方もいらっしゃるでしょう。

そこで次のステップとして考えたいのが個別株への投資です。

先ほどの例のように既に日米株ETFポートフォリオを構築している状態にあったとしましょう。

この時、日本株ETFと米国株ETF(円ベース)の各パフォーマンスを比較すると、相対的に日本株ETFのほうが劣後しています。

ここで米国株ETFはそのままに日本株ETFを日本株の個別銘柄に入れ替えていくことを考えます。

 

市場平均を超えるために〜ETFから個別株へ〜

 

上図では第1段階を出発点である日米株ETFポートフォリオ(日本株ETF50%:米国株ETF50%)として、第2〜6段階と段階を追って日本株ETFの割合を10%ずつ引き下げながら個別株を1銘柄ずつ同率の割合組み入れていくイメージを表しています。

個別株への投資を行うにあたっては銘柄選択が最重要です。

適当に銘柄選択をして闇雲にETFから個別株へ入れ替えても、パフォーマンスが上がるどころか悪くすると下げてしまうおそれすらあります。

ですから、1銘柄ずつ慎重に銘柄選択を行い、また購入した後も保有銘柄の最新の情報チェックを行うことが欠かせません。

これを個別株への投資ルールとしてまとめたのが以下の図になります。

 

個別株への投資ルール

 

上図に示した通り個別株へ投資する際の銘柄選択にあたってはその投資理由を明確に説明できる銘柄のみ購入するようにします。

これはご自身で投資理由を紙に書き起こして筋がしっかりと通っているか確認するのでも良いですし、また周りの人に聞いてもらって説得的かどうか判断してもらうのでも良いでしょう。

重要なのはその時々の感情に流されずに冷静に銘柄選択を行う術を身につけることです。

また、これをクリアして無事購入したとしてもそこで終わりではありません。

保有銘柄のチェックは最低週1回、また決算発表をはじめとしたその企業が提示する情報やその企業についての情報は常に最新のものをチェックしておく必要があります。

これは購入前の銘柄選択の時点で冷静に判断した十分に自信を持てる投資理由であっても、その後の企業の動向等によって投資理由が事後的に成立しなくなることがあるからです。

そういったことを発見した際にはその銘柄に見切りをつける必要があるでしょう。

最新の情報チェックを怠ってしまえば、こういった事態が実際に起こっているにもかかわらず見過ごしてしまうことにもなりかねません。

ですから、個別株への投資は手間暇を惜しまずに行いましょう。

こうした手間暇を勘案すると、上図に示したように個別株への投資は5〜10銘柄がメドといえます。

もちろん個人差があるものですが、概ね10銘柄を超えての保有となると最新の情報チェックををすることが追いつかなくなる可能性が高いかと思います。

ここまでで株式を中心としたリスク資産のポートフォリオ運用について初心者の方向けのETFを利用したポートフォリオ構築や市場平均を超えるためにETFから個別株への入れ替え、また個別株への投資を行うにあたってのルールについてご説明しました。

とくに個別株への投資についてはハードルが高いようにお感じになられた方もいらっしゃるかと思いますが、決して一つずつの作業が難しいわけではありません。

むしろこれらの作業は楽しんで行えるもののはずです。

何せご自身の資産運用のパフォーマンス向上のためというはっきりとした目的があるわけですし、こうした作業を怠らずに継続できれば結果として跳ね返ってくることが期待できるわけですから。

ここに提示したのはあくまでも一例に過ぎませんが、ぜひご参考にして皆さんそれぞれで工夫しながら実践していただければ幸いです。

 

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