資産運用

【資産運用】分散投資は本当におすすめできるのか?

2017年10月1日

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巷間で分散投資のメリットが喧伝され資産運用をする上で最重要と言われることが少なくありません。その証拠に各金融機関はバランス型ファンドやファンドラップといった国際分散投資を運用の主軸とする投資信託等の販売に熱心に取り組んでいます。しかし初心者にとって分散投資は本当に効果的でデメリットのないおすすめの方法なのでしょうか?

 

前の記事:資産運用におけるリスクとリターンの意味とは?

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資産運用における分散投資のメリットとは?

分散投資のメリットについて考えるにあたってまずは資産運用におけるリスクとリターンの意味を正しく理解しておく必要があります。

資産運用におけるリスクとは一般的に使われている「危険性」ではなく「不確実性」を指します。

このリスク=不確実性は具体的には「収益」を意味するリターンの振れ幅のことであり、各金融商品の過去の運用実績に基づいて数値化(定量化)できるものです。

これを把握した上で分散投資のメリット、分散投資にはどのような効果が期待できるかについて例を出しながら説明していきます。

ここに以下のような日本と日本以外の先進国、新興国の株式と債券に均等分散するバランス型ファンド(投資信託)があったとします。

 

バランス型ファンド(投資信託)のイメージ

 

このバランス型ファンドはどの程度の運用パフォーマンスが期待できるでしょうか?

以下の図をご覧ください。

 

過去10年間(2006〜2015年)の金融商品種類別パフォーマンスの推移

国内株式:配当込みTOPIX、国内債券:シティ日本国債インデックス、先進国株式:MSCIコクサイ指数(グロス、配当込み、円換算ベース)、先進国債券:シティ世界国債インデックス(除く日本、円換算ベース)、新興国株式:MSCIエマージング・マーケット・インデックス(円換算ベース)、新興国債券:JPモルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・グローバル・ダイバーシファンド(円換算ベース)、バランス型ファンド(6資産均等分散):国内株式・国内債券・先進国株式・先進国債券・新興国株式・新興国債券の均等保有ポートフォリオの2005年末から2015年末までの年次データを用いて算出

注1:上図は各資産を代表する指数の過去の一定期間における実績を示したものであり、将来の運用成果を予想あるいは保証するものではありません。また実際の運用では各種手数料や税金が掛かる場合がございます。予めご了承ください。

注2:円換算ベースは米ドルベース指数を基にしてL!NX(リンクス)株式会社が独自に円換算したものです。

 

上図は過去10年間(2006〜2015年)の金融商品種類別の運用実績とこれらに均等分散したバランス型ファンドの運用実績(「分散投資」と表示)を年ごとに表したものです。

金融商品ごとのリターンは各年でバラバラですが、バランス型ファンドは概ね平均的なリターンを運用実績として上げていることがお分かりいただけるかと思います。

この運用実績に基づいて算出したリスクについても見ておきましょう。

 

過去10年間(2006〜2015年)の金融商品種類別のリスク

 

上図は過去10年間(2006〜2015年)の金融商品種類別の運用実績とこれらに均等分散したバランス型ファンドの運用実績(「分散投資」と表示)に基づいて算出したリスクを表したものです。

ここでは左から右にいくに連れてリスク(=リターンの振れ幅)が大きくなります。

するとバランス型ファンドのリスクは各金融商品のちょうど真ん中に位置し、数値としては平均よりやや小さいことが分かります。

このように分散投資は平均的なリターンを獲得するにあたってリスクを極力減らす効果が見込めるということになります。

ここまでが巷間で盛んに言われる分散投資のメリットです。

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大きな落とし穴といえる資産運用における分散投資のデメリットとは?

それでは分散投資のデメリットとはどこにあるのでしょうか?

これについては以下の図をご覧ください。

 

過去10年間(2006〜2015年)の金融商品種類別の価格推移

 

上図は2005年末の各金融商品の価格とバランス型ファンドの基準価額(「分散投資」と表示)を100として2006〜2015年の過去10年間で各指数がどのように推移していったかを表したものです。

ここで注目していただきたいのは2008年、リーマン・ショックが起こった年で、記憶に新しいという方も少なくないでしょう。

上図に書き記している通り、国内債券のみかろうじて2005年末に対してプラスを保っていますが、その他はシミュレーションしたバランス型ファンドを含めてマイナスに陥っています。

これが何を意味しているかというと、端的にいって大半の金融商品が下落する局面では分散投資の効果は発揮されにくいということです。

これが資産運用における分散投資のデメリットと言えます。

大概の場合はこうした事態になることはごく稀なものとして軽視されがちですが、頻度が少なくともこういった大半の金融商品が下落する局面は大きな落とし穴に嵌るようなものです。

これに対応できていない時点で分散投資は少なくとも盛んに言われているような効果的でデメリットのないおすすめの方法と言い切ることはできません。

そもそも資産運用をするにあたって万能の方法はなく、どれも一長一短があるものと捉え、冷静に検討を重ねていただければと思います。

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