2017年10月2日から24日まで日経平均株価は連騰記録の過去最長を更新する16連騰となりました。これによって年頭に資産運用を考えるにあたっての参考としてお伝えした2017年の日経平均株価の予想(※)の上限近くまで上昇しています。今回はこれまでの推移の振り返りとともに来年、2018年を含めた今後の見通しをお話ししていきます。
※ 2017年の日経平均株価と為替、円安株高予想は的中する?を参照のこと。また四半期ごとの推移の振り返りと見通しについては2017年1-3月の日経平均株価と為替の推移、今後の予想、2017年4-6月の日経平均株価と為替の推移、今後の予想、2017年7-9月の日経平均株価と為替の推移、今後の予想をそれぞれ参照のこと。
注:本稿は2017年10月30日に作成されたものです。作成日以降の市況は考慮に入れておりませんので予めご了承ください。
資産運用2017-2018
日経平均株価、史上初の16連騰!これまでの推移
冒頭でご紹介した年頭の記事(2017年の日経平均株価と為替、円安株高予想は的中する?)では2017年の日経平均株価は2016年に続き上昇トレンドを継続、過去10年間の推移を踏まえて15,300-22,900円のレンジ、年末は19,000-20,000円のレンジ、中央値19,500円と予想しました。
これに対して今年1月から現在(10月27日)までの値動きは以下の通りです。
日経平均株価チャート(日足、1年)
上図は直近1年間の日経平均株価の日足チャートですが、ここでは2017年1月以降の値動きに注目してください。
1-3月は1月18日に安値18,650.33円、3月2日に高値19,668.01円と高値をつけており、この高安をレンジの上下限としたボックス圏で推移。
4-6月は一旦1-3月のボックス圏を下放れし4月17日に18,224.68円と安値を更新した後、一転して上昇に転じ、その後7月に入って以降9月上旬までは20,000円を挟んだ攻防に終始していましたが、9月末にかけて一段高となりました。
そして10月に入ると冒頭でもお話しした通り2日から24日まで16連騰と連騰記録の過去最高を更新、この期間に21,000円を上抜けていますが、さらに連騰がストップした後の27日には高値22,016.50円、終値22,008.45円と1996年7月5日以来約21年4ヵ月ぶりに22,000円台をつけています。
日経平均株価指数チャート(対前年末比)
上図は2016年12月30日の日経平均株価終値を100とした場合の2017年1-10月各営業日の日経平均株価終値の指数を表したものです。
こちらをご覧いただくと先ほどの説明がより明瞭にお分かりいただけるかと思います。
それでは今後の日経平均株価はどのように推移していくと予想できるでしょうか?
資産運用2017-2018
日経平均株価は目先調整が入っても少し長い目で見れば大相場の可能性あり!
まずは以下の図をご覧ください。
アベノミクス以降の日経平均株価指数チャート
上図は安倍政権発足以降、2013〜2017年の各前年末の日経平均株価終値を100とした場合の各年営業日の日経平均株価終値の指数を表したものです。
直近の値動きの推移を2013〜2016年各年の値動きと比較すると相対的に2014年や2015年に近いように見受けられます。
このまま2014年や2015年に近い値動きを続けた場合、これから年末にかけては横ばいから調整気味に推移していくかもしれません。
これは史上初の16連騰により相場にやや過熱感が出ているという足元の相場環境に基づいて考えても可能性はあるでしょう。
ただ、2018年以降も含めて少し長い目で見た場合、目先の調整があっても強気相場は継続、うまく運べば日経平均株価25,000円以上も視野に入る大相場となる可能性も秘めていると考えます。
こう考えるには2つの理由があります。
1つは過去二桁の連騰記録をつけた後の相場はごく短期間の調整が入りはしてもそれを上回る上昇となるケースが多いからです。
日経平均株価の連騰記録とその後の相場の推移
日経平均プロフィルを基に作成
上図にあるように過去二桁の連騰を記録した後の相場は平均0.9週、-2.4%と短期かつ軽微な調整が入りつつも平均4.5ヵ月、+26.4%と総じて堅調を維持しています。
それとともに大相場となる可能性を考えるもう1つの理由は足元で世界経済、日本経済ともに緩やかながらも景気回復を継続しており、これに伴って企業業績も上向いてきているからです。
諸々のリスクをはらみつつも、この状態がまだ継続する前提で考えれば、現在までの決算予想に基づいたPER(株価収益率)は高めに算出されていることになり、22,000円台となる現状でも約15倍と割高とは言い難い中にあって、バブル化の懸念は時期尚早といえるでしょう。
このように過去のケースと足元の経済や相場環境から2018年も含めた少し長い目で見れば、今後の上昇を見込んで少し踏み込みを強くしても良いかもしれません。
いつものことながらあくまでも日々「相場は相場に聞け」の姿勢を崩さないようにしつつではありますが。
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