資産運用

個人向け国債とは?メリット・デメリットをIFAがわかりやすく解説!

 

みなさんは、「個人向け国債」という金融商品をご存知ですか?

銀行の預金金利が非常に低くなってしまった現在、個人向け国債の購入を金融機関から勧められた方もいらっしゃるでしょう。

そこで今回は、個人向け国債とはどのような商品なのか?どのようなメリット・デメリットがあるのかを、IFA(独立系フィナンシャルアドバイザー)わかりやすく解説していきます。

 

個人向け国債とは?

債券とは、国や企業(これらを「発行体」といいます。)などが、一般の投資家からまとまった資金を調達(投資家からお金を借りる)することを目的に発行するものです。

基本的に『債券=借金』ですので、満期時にそのままお返しする必要があります。借りたものは、しっかりと元の形でお返しをすると言ったら、みなさんはわかりやすいでしょうか?

中でも、日本国政府が個人の投資家が購入しやすいような形に工夫して発行している債券のことを「個人向け国債」といいます。

つまり、「個人向け国債」は日本政府が投資家からお金を借りるための金融商品であり、購入した方は日本国へ投資をするということになります。

 

個人向け国債の種類は、金利と年数の異なる3種類

一言に「個人向け国債」といっても3種類のタイプがあります。以下に表でまとめましたので、確認してみましょう。

個人向け国債の種類は、金利と年数の異なる3種類
出典:財務省HP https://www.mof.go.jp/jgbs/individual/kojinmuke/main/outline/
※1  国債の利子は、受取時に20.315%分の税金が差し引かれます。ただし「障害者などの非課税貯蓄制度(いわゆるマル優、特別マル優)」の適用を受け、非課税とすることが可能。この制度については、税務署などにお問い合わせください。
※2 基準金利は、利子計算期間開始日の前月までの最後に行われた10年固定利付国債の入札(初回利子については募集期間開始日までの最後に行われた入札)における平均落札利回り。
※3  基準金利は、募集期間開始日の2営業日前において、市場実勢利回りを基に計算した期間5年または3年の固定利付国債の想定利回り。

固定金利は発行時の金利、すなわち利率が満期まで変わらないタイプです。

一方、変動金利は半年の1回適用金利が変更され、その時々の経済状況や金利情勢などによって適用金利が変わります。

個人向け国債 変動10年の特徴~金利の推移が影響~

変動10年は金利が半年ごとに見直しされるタイプの商品になります。今後、日本の金利が上昇すると思われる方はこちらを購入するとよいでしょう。

個人向け国債 固定5年・固定3年の特徴

固定5年・固定3年は金利が満期まで固定されるタイプの商品になります。今後金利が下落すると思われる方はこちらを購入するとよいでしょう。

いずれも最低金利は0.05%、1万円単位で購入可能など共通している点も多いので、購入を検討されている方は、どのタイプの商品が自身の意向に合っているのかを確認しましょう。

 

個人向け国債のメリットとは?

そんな「個人向け国債」ですが、メリットはどのようなものがあるのでしょうか?

①国(日本)が発行しているため、信用力が高く、安全性が高い

「個人向け国債」は日本という大きな国、かつ信用力が高いため、比較的、安全性の高い商品ということになります。債券ですので、満期時には日本という国が破たんしていない限りは、しっかりと資金が返ってきます。

半年ごとの利子の支払いを行っても、満期時には元本はしっかり返ってくるという点では、安心して始めやすい商品でしょう。

また、中途換金時も利子に対するペナルティはあれど、元金はしっかりと返ってきます。

②銀行預金よりも金利が高い

最低金利である0.05%という金利は、現在の銀行の普通預金や定期預金の金利(キャンペーン時の金利を除く)に比べると高い金利です。同じ期間お金を預けるのであれば、定期預金よりも「個人向け国債」の方が金利面では有利と言えるでしょう。

③少額でも投資が可能

投資性商品、特に債券は最低投資金額が大きいものが多い中、「個人向け国債」は10,000円から10,000円単位で購入可能です。少額から始めることができるという点は、初心者の方にとっては魅力的ですね。

 

個人向け国債のデメリットとは?

もちろん、デメリットも存在します。

①個人向け国債の中途換金は、発行後1年経過してから

銀行の普通預金はすぐに出金可能ですし、定期預金もいざというときは解約可能です。しかし、「個人向け国債」は発行後1年経過しないと中途換金ができません。(災害時などの例外を除きます。)

1年経過前に、どうしても解約しなければならない状況になってもすぐに換金できませんので、注意しましょう。

また、中途換金時は、中途換金調整額というものが引かれますので、本来の利子相当分がもらえないことになります。

※中途換金調整額:「個人向け国債」を満期前に解約する場合に発生する調整金額を指す。<直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685>で算出。

②個人向け国債ではインフレへの対応が難しい

銀行の普通預金や定期預金よりは金利が高いですが、債券という特性を考えるとインフレリスクへの対応が難しいと考えるべきでしょう。特に現在のように、金利が低い状況下であればなおさらです。

変動金利タイプの変動10にすれば、多少の金利の変動はあるとは思いますが、日本の政策金利や政府の目指す物価上昇率が2%であることを考えれば、インフレへの対応は別の投資商品で考えないといけません。

③個人向け国債は日本が破綻をした場合は元本割れも

個人向け国債は満期(償還)時に元本がそのまま返ってくる商品あり、金融商品の中では、リスクの低い商品と言えるでしょう。発行体が日本国政府ですので、基本的には安全性の高い金融商品です。

しかし、発行体が日本国政府とはいえ、日本が破たんをした場合は、元本や利息の支払い不能が生じるリスクもあります。(信用リスクといいます。)

 

個人向け国債の購入方法

個人向け国債は、銀行または証券会社など、お近くの金融機関にて購入が可能です。各金融機関ごとに個人向け国債購入キャンペーンなどを開催している場合がありますので、比較をしてみるとよいでしょう。

なぜ金融機関で個人向け国債キャンペーンが行われるのか?

では、なぜ個人向け国債の購入キャンペーンを行うのでしょうか?

理由として考えられるのは、各金融機関、特に証券会社は銀行預金に対して金利面で優位性のある商品を購入してもらい、資金を集める手段として活用していることが考えられます。

まずは個人向け国債を購入してもらい、後々その資金で投資信託やファンドラップなどを購入する資金にしてもらう、今後の顧客基盤作りの一環と考えられるでしょう。

個人向け国債は購入手数料はかかるのか?

個人向け国債を購入するにあたり、購入手数料はかかりません。購入する金額のみをお支払いすればよいということになります。

 

まとめ

初心者の方には非常に魅力的に見える「個人向け国債」ですが、メリット・デメリットをしっかりと理解して使いこなしていく必要があると思います。

確かに金利面では定期預金よりは有利のように見えますが、インフレリスクへの対応や、資産を大きく増やしていきたいという意向の方には向いていない商品とも言えます。

「大切なのは個人向け国債がいいのか、悪いのか」ではなく、「個人向け国債」などの金融商品を有効に活用した全体の運用プラン、ポートフォリオの作成ではないでしょうか。

ポートフォリオの作り方や、どのような金融商品を活用するのがよいのかについて学びたいという方は、弊社の無料公開講座へ足を運んでみてください。

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