みなさん、債券の最も有名なものとして「国債」については聞いたことがある方が大多数かと思います。
ただ一口に債券といっても実は様々な種類があります。
代表的なものを”発行者が誰であるか”と”債券のリターンの仕組み”の2つの区分けのし方から説明していきましょう。
発行者が誰であるかからの分け方
1. 公共債:国や地方公共団体が発行する債券
(1) 国が発行する「国債」
(2) 地方公共団体(都道府県市)が発行する「地方債」
(3) 公団・公庫・営団などの政府関係機関が発行する「政府保証債」
2. 民間債:民間の株式会社が発行する債券
民間債には、一般の株式会社が発行する「社債」と、特定の銀行と金庫が発行する「金融債」があります。社債のことを、一般に「事業債」といいます。
3. 外国債:外国政府や法人が発行する債券、略して「外債」
※ 公共債と民間債、これらの債券を総称して「公社債」と呼ぶこともあります。
債券のリターンの仕組みでの分け方
1. 利付債
利付債とは、発行日から償還期日になるまで、定期的(年1回または2回の場合が多い)に利息を受け取る事が出来る債券のことです。通常は発行時の価格=償還(満期)時の価格になります。
2. ディスカウント債
利率設定が低い代わりに、発行時の価格(売出価格)が額面よりも大幅に低く設定されている債券のことです。
額面金額の100%で償還されるため、買付価格と額面価格との差額を償還差益として得られます。
この仕組みを簡単に説明すると、たとえば額面価格を100円、買付価格を70円とした場合、買付時に70円を支払って満期(償還)時に100円を得ることになりますので、差額の30円分が償還差益となるということです。
3. ゼロクーポン債
ゼロクーポン債とは、利子が無いかわりに額面金額よりも大幅に低い単価で買うことができる債券のことです。
償還日に額面どおりの金額が償還されることが確定しており、利子による収益を償還時にまとめて取得できます。
ここの仕組みは上記のディスカウント債と同様です。
※ ディスカウント債とゼロクーポン債でその仕組みは同様ですが、ディスカウント債は利子がつくのに対してゼロクーポン債はその名のとおり利子がつかないという違いがあります。
この他にも、劣後債、優先証券、転換社債(CB)、仕組債といったものがあります。