結婚生活での貯金について具体的に私たちがおすすめしている方法を一つご紹介しましょう。
最初に答えからお伝えしてしまうと、その方法とは10〜15年の短期払いの貯蓄型終身保険に加入することです。
ここで重要なのは、貯蓄型終身保険ということよりも、10〜15年の短期払いということです。
ここはかなり重要なところなので間違えないでくださいね。
「私は貯蓄型の終身保険に入っているから大丈夫!」ではないのです。
「保険料を10〜15年で支払い終えることができる短期払い」の貯蓄型終身保険に加入すること、もしくは加入していることが重要です。
これによって「結婚後に関わってくる3大資金」に求められる以下
1. いつでもお金を引き出すことができる → 「マイホーム(住宅)購入資金」「子育て(教育)資金」
2. 長期的に時間を活用した賢い貯金 → 「老後の生活資金」
の2つの異なるスタンスをワンストップで対応することが可能です。
それでは、ここからしっかりと解説していきましょう。
ここでは、日本円建ての貯蓄型終身保険を例にお話していきます。
※ 以下の説明は一部の保険には当てはまらない場合がありますので、ご注意ください。
まず貯蓄型終身保険の特徴について説明すると、ポイントは以下の2つになります。
① 保険料支払い期限の満了時(もしくは満了間近)に解約返戻金が支払い保険料以上になる。
② 保険料支払い期限の満了後も解約返戻金は一生運用される。
①を簡単に言い換えると、保険料の支払いが終わるまでの間に解約したら基本的には損をするということです。
②は保険料の支払いが終わっても、自分で解約する日までは一生解約返戻金が増え続けるということです。
それでは、ここからは貯蓄型終身保険の中でも契約実例の多い60歳払いと私たちがおすすめしている10〜15年の短期払いと比較してみていきましょう。
60歳払いの場合
たとえば、30歳の方が60歳払いの貯蓄型終身保険に加入したとすると、
① 保険料の払い込みが60歳までなので、60歳(もしくは60歳近くの年齢になる)までに解約すると損をする。つまり約30年間は解約しづらい。
② 払い込みが終わった60歳以降にやっと解約返戻金が増え始める。
という構図になります。
60歳払いでは、「結婚後に関わってくる3大資金」のうち「老後の生活資金」だけは対応することが可能です。
そもそも、「老後」という言葉が厳密に何歳からのことを言うかはわかりませんが、一般的には定年退職に該当する60歳や65歳以降のことを指していると思いますので、60歳払いで老後の生活資金の準備をすることはできます。
しかし、「マイホーム(住宅)購入資金」と「子育て(教育)資金」の2つには、上記①の理由により対応しづらいといえます。
もし、30歳の方が50歳前後になった時にお子さんの大学の費用が足りない等の問題が起きてしまった場合、「60歳払い」の貯蓄型終身保険では解約することができないわけではありませんが、解約して大学の費用に充当しようとすると損をしてします結果になってしまいます。
損をしてしまっては貯金をする意味がありませんよね。
10〜15年の短期払いの場合
たとえば、30歳の方が15年短期払いの貯蓄型終身保険に加入したとすると、
① 保険料の払い込みが45歳で終了するので45歳までに解約すると損をするが、45歳以降であればいつ解約しても払い込んだ保険料以上に増えて戻ってくるので損をしない。
② 払い込みが終わった45歳以降、解約するその日まで解約返戻金が増え続ける。
という構図になります。
上記①から、「マイホーム(住宅)購入資金」や「子育て(教育)資金」に払い込み終了後ならいつでも対応させることが可能となります。
もし、45歳を過ぎ、役職も上がり、給料が増えてきて、今後の生活にある程度不安が無くなってきたので、利息支払いを減らすために「住宅ローンの繰上げ返済」をしようと思った場合でも、保険を解約して貯めたお金を活用することができます。
「お子さんの教育資金」に関しても、45歳以降であれば、お子さんの進路次第でお金が入用になったタイミングで、躊躇することなく解約して、お子さんのために貯めてきたお金を使うことができます。
さらに、「マイホーム(住宅)購入資金」や「お子さんの教育資金」等のために必要とならずに60歳を迎えたら、長期的に時間を活用して一般的な預金よりも高い利回りでの運用が15年以上できた状態で老後を迎えることができるというわけです。
いかがでしょうか?
1. いつでもお金を引き出すことができる → 「マイホーム(住宅)購入資金」「お子さんの教育資金」
2. 長期的に時間を活用した賢い貯金 → 「老後の生活資金」
これら2つを同時に実現できる状態になっていませんか?
10〜15年の短期払いの貯蓄型終身保険であれば、払い込み終了後にいつでもお金を使える状態ができ、さらに使わなかったお金は長期的に時間を活用して賢く貯金することが可能となります。
「結婚後に関わってくる3大資金」に対応しづらい貯蓄型終身保険の組み方として、ここでは60歳払いを代表的なものとしてお伝えしましたが、これは55歳払いであろうが、65歳払いであろうが同様です。
まだ20代、30代の方であれば、この中で一番短い55歳払いであったとしても、今後約20〜30年は解約しづらい状態となってしまいます。
貯蓄型終身保険にも様々なタイプがありますので、全ての55歳払い・60歳払い・65歳払いの貯蓄型終身保険が一概に悪いとはいえませんが、20代、30代の方で55歳払い・60歳払い・65歳払いの貯蓄型終身保険に加入している方は、この機会に見直すことを検討してみてはいかがでしょうか?
仮に、見直しをしないにしても、ご自身の保険を再度確認したほうが良いでしょう。
「保険でしっかりと貯蓄しているから大丈夫!」と思っていても、「使いたい時に使うことができずに困った」という方々を私たちは何百人も何千人も見てきました。
実はこの事例に当てはまってしまった方々からの「どのように変更すれば良いですか?」という保険のご相談が私たちへの最も多い相談の一つです。
すでに貯蓄型終身保険に加入してしまっている方については、ご自身のプランの支払い込み期限が55歳払い・60歳払い・65歳払いになっていないかを確認することをおすすめします。