みなさんは、株式投資をする際にどのように銘柄を選ばれていますか?
たくさんの銘柄の中から良いものを選ぶという作業は、とても簡単な作業ではありません。とはいえ、「勘」で選ぶわけにもいきませんよね。
そこで、本記事では株式投資の初心者の方が最初に知っておきたい株式の分析方法である「ファンダメンタルズ分析」と「テクニカル分析」について見ていくこととします。
細かい分析手法については別記事でお伝えいたしますので、ここではなぜ分析が必要なのか?という点に重きを置いてお話をしていくこととします。早速見ていきましょう。
なぜ株式の分析が必要なの?
「株式投資をはじめよう!」と思って四季報を見てみたら、様々な上場企業があることに驚くのではないでしょうか。日本の証券取引所に上場されている会社数は現在約3,700社以上あります。
現代社会では何万、何千万、何百億という数字を見る機会も多いので、3,700という数字自体は大きく感じないかもしれませんが、限りある自分のお金で投資ができる会社は数社程度、資金の多い人でも数十社程度ですから、「投資候補が約3,700社以上あり、その中から有望な会社を選び出す必要がある」と考えると3,700という数字の見え方も変わってくるのではないでしょうか。
プロの投資家として生計を立てている方は別として、お仕事をしながら資産運用として株式投資をしようとしている方にとって、約3,700以上の会社を全て調べることは実質不可能だと思います。
それでは、お仕事の合間に資産運用として株式投資をする場合に約3,700社の中から「勘」で購入する株を選べば良いのかと言うと、もちろんそうではありません。勘で株式を選んでも上手くいく場合もあると思いますが、投資をライフワークとして数年〜数十年やっていこうとするなら勘だけに頼っていては再現性がないので継続的に利益を出し続けることは厳しいでしょう。
そこで株式投資をする上で重要になってくるのが株式の分析手法である「ファンダメンタルズ分析」と「テクニカル分析」を理解することです。
大昔の人が陸地の見えない海の上で北極星を頼りに航海をしたように、株式投資という大海原で航海をするなら、いくつかの航海道具を使いこなせる方が目的地である「利益」に辿り着く可能性も高まるというものです。ここで言う「航海道具」というのが株式分析手法となります。
株式の分析手法 「ファンダメンタルズ分析」と「テクニカル分析」
それでは前置きはこの辺にして、本題である「ファンダメンタルズ分析」と「テクニカル分析」についてみていきましょう。
まず、最初にお伝えしておきたいことは、株式分析手法の中で「これさえ理解すれば大丈夫!」といったような「完璧なる分析手法」というものはありません。
待ってください!「ハイ、オワター」と、ここで違う海にネットサーフィンへ出かけないでください。(笑)
本題に入ると言っておいてなんですが、「1つで完璧な分析手法は無い」ということをはじめに理解しないと株式の分析手法を理解することは出来ないのです。
株式分析とは、航海でいえば、気温や湿度を調べたり、方角を調べたりするようなもの
ここからは順を追って、ちゃんとご説明します。
例えば、「コンパス」は何を知るための道具でしょうか。もちろん、方角ですね。コンパスで気温や湿度や風向きを知ることは出来ません。気温を知りたいなら「気温計」。湿度を知りたいなら「湿度計」。風向きや風速を知りたいなら「風向計・風力計」。行く先に危険がないか安全確認をしたいなら「望遠鏡」といった具合に、航海する際には様々な道具から得られる情報を「総合的に判断」して船を進めます。
「東の島に行きたい」と思って、地図を見ながらコンパスで方角だけを確認して、東に向かって航海するとどうなるでしょうか。
たしかに何も問題は起こらず目的地に到着できるかもしれませんが、もしかしたら途中で嵐に出くわしてしまって船が沈没する恐れだってあります。
コンパス(方角)だけではなく、湿度計を見て湿度を確認しながら、望遠鏡で行く先の空に嵐を巻き起こす黒い雲が無いかを確認して進む方が遥かに安全なことは言うまでもありません。
さらに、「望遠鏡」で見てみたら前方に黒い雲があるからと言って進路を変更してばかりいてはいつまでたっても目的地には辿り着けません。そんな時には、黒い雲がどちらに向かって流れていく可能性が高いかを「風向計」を見て計算し、「風力計」で黒い雲の移動速度を計算してみることも重要でしょう。
例え話が長いな、と感じる方もいらっしゃると思いますが、株式分析手法もこれと同じなのです。
実は株式分析手法も一つ一つの分析手法で、それぞれ一つの情報が手に入るに過ぎません。
その代表格となるのが「ファンダメンタルズ分析」と「テクニカル分析」なのです。
まとめ
「ファンダメンタルズ分析」と「テクニカル分析」、この2つの分析のどちらが優秀ということはありません。
先にも述べてきましたが、この2つは道具ですので、この2つの道具を使って別の情報を手に入れ、総合的に判断して株式を購入する、もしくは、売却することが大事です。
次は「ファンダメンタルズ分析」について、細かく見ていきましょう。