【経済の意味と仕組み】GDP(国内総生産)を簡単にわかりやすく解説!

【経済の意味と仕組み】GDP(国内総生産)を簡単にわかりやすく解説!

経済の意味と仕組みとは一体どういったものでしょうか?

今回はこの根本的な問いかけに対して、最も重要な経済指標であるGDP(国内総生産)と絡めてわかりやすく解説していきます。

一通りお読みいただくと、たとえば経済成長という用語が世間で適当に使われているか驚くことになるかもしれません。

参考記事:GDP(国内総生産)の内訳

経済の意味と仕組み

そもそも「経済」とはどういう定義づけができるものでしょうか?

元々は中国の古典に出てくる「経世済民」という言葉がその由来となっているのですが、旧来は今日でいう「経済」とは異なり政治・統治・行政全般を指す言葉でした。

それが幕末〜明治期になってイギリス等から古典派経済学の文献が輸入されるようになったことで、”economy”の訳語としての「経済」が定着するようになりました。

「経済」(economy)とは〜「経済」(economy)の定義〜

今日でいう「経済」(economy)の定義は、『社会生活を営むための財やサービスを交換するしくみ』となります。

もう少し簡単にいうと、”「お金」、「モノ」、「サービス」の流れ”と言い換えることもできるでしょう。

これをイメージ図にすると以下のようになります。

経済の意味と仕組み

出典:経済産業省HP

私たちは上図のようなしくみの中で、時には生産者(企業人)としてモノやサービスを売るなど、働いてお金を得る一方、消費者としてモノやサービスを買っています。

このイメージ図は現実の経済からすると、かなり省略された非常に単純なものですが、まずはこれを頭に思い浮かべられるようにしておいてください。

GDP(国内総生産)とは〜三面等価の原則〜

GDP(国内総生産)とは〜三面等価の原則〜

GDPとは”Gross Domestic Product”の略称で、日本語では「国内総生産」と訳されています。

一言でいうと、国内で1年間に生み出された生産物(モノ)やサービスの金額の総和のことです。

ちなみにこの生産物(モノ)やサービスの金額のことを、付加価値とまとめて呼ぶこともあります。

実は、上記で示したGDPの定義というのは生産面から見た定義といえるもので、他に分配(所得)面から見た定義支出面から見た定義とあわせ3つの側面から見た定義が存在します。

分配(所得)面から見たGDPの定義は、生産面から見たGDPを家計や(民間)企業、政府それぞれに分配した金額の総和です。

そして、支出面から見たGDPの定義は、分配(所得)面から見たGDPを各々の支出項目ごとに支出した金額の総和となります

それぞれの定義を見ていただくと、気づくことはないでしょうか?

そう、これら3つの側面から見たGDPはすべて等しく(合同、≡)になりますよね。

これが三面等価の原則で、式にすると以下のとおりになります。

生産面から見たGDP ≡ 分配(所得)面から見たGDP ≡ 支出面から見たGDP

ただ、この原則は生産されたものが過不足なく需要(「買いたい」という意欲)があることを前提としています。

実にこの前提が充足されているとは考えづらいため、あくまでも理論上のものとして考える必要があるでしょう。

とはいえ理論上であっても、出発点としては大切な原則ですからぜひ理解していただきたいところです。

通常このGDPを検討していくにあたっては支出面から見たGDPから考える場合が多いです。

経済成長とは?名目値と実質値の違い

経済成長とは?名目値と実質値の違い

「経済成長」という言葉自体は新聞やTVのニュース、インターネット上等々で聞いたことがあるという方も多いと思います。

言葉自体はよく耳にして知っていることでも、言葉の定義を正確に理解しているケースは案外少ないものですよね。

そこで申し上げますと、経済成長とは付加価値(モノやサービスの金額)の生産が増大することです。

ここでGDPの定義を振り返りましょう。

GDPとは国内で1年間に生み出されたモノやサービスの金額(付加価値)の総和でしたね。

よって経済成長とはGDPが増大することと言い換えることができます。

さらにいうと、「経済成長率」というのもよく使われる言葉ですが、これは四半期(3カ月間)ないし1年間にGDPがどのくらい変化したかの割合ということになります。

経済成長率は以下の算式で求めることができます。

1年間の名目GDP成長率(%)=(今年の名目GDP – 前年の名目GDP)÷ 前年の名目GDP × 100

あわせて、日本のGDPを時系列でその変化率である経済成長率を算出したり、その算出した日本の成長率と他国の経済成長率を比較することで、客観的な情報を通して現在のわが国の経済的な立ち位置や世界全体の経済情勢を(これだけでは大雑把ではありますが)知ることができま

最後にここまで何気なく使ってきた名目値という言葉と、もう一つ実質値という言葉についてその違いをお伝えしておきましょう。

名目値については「出てくるそのままの数字」とお伝えしていました。

ここではもう少し正確にその定義づけをお話します。

これも内閣府が出しているものを引用します。

名目値・・・実際に市場で取り引きされている価格に基づいて推計された値。
実質値・・・ある年(参照年)からの物価の上昇・下落分を取り除いた値。

ちなみにここでいう参照年とは「内閣府が定めている基準の年」のことを指します。

これまでのお話は名目値ですべてお話してきました。

ただ実際はこの名目値以上に実質値が大切です。なぜならば実際の経済ではインフレ(物価上昇)・デフレ(物価下降)による物価変動の影響を受けるためです。

経済を理解する上でまず何よりも重要な指標はGDP(国内総生産)です。

ここまでをしっかりと理解していただくことで、資産形成を考え行っていくにあたっての羅針盤がかなりの程度出来上がるでしょう。

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