「投資信託って、複雑でよくわからない。」
という声を投資初心者の皆さんからよく聞きます。しかし、投資信託とはどういったものか、その仕組みは投資信託の本質を理解してしまえば、さほど複雑でも難しくもありません。
そこで、当記事では投資信託の仕組みについて、図などを用いて簡単にわかりやすく解説していきます。
最後までお読みになることで、資産運用における投資信託の使い方の基礎が理解できるはずです。
投資信託とは？
投資信託は、「投資を信じて託す」と書きます。
ですので、投資信託とは基本的に自分自身で株式や債券等を売買するのではなく、プロ（ファンドマネージャー）に資金の運用を任せる金融商品のことです。
投資信託の仕組みは、図にすればわかりやすい！
上図をそのまま説明すると、「投資家（＝受益者）の投資資金は、信託銀行（＝受託者） に保管され、運用会社（＝委託会社）のファンドマネージャーの指図によって運用される」ことになります。
とはいえ、これでは説明が難しく感じられるかもしれません。
そこでものすごく簡単に言い換えれば、「みなさんのお金は信託銀行で管理され、ファンドマネージャーがみなさんに代わってそのお金を運用してくれている」ということです。
それでもイメージが掴めない方にもっと簡単にわかりやすく説明すると・・・
投資信託の本質はプロが株式や債券等を売買して運用すること
投資信託が複雑だと感じている方に共通しているのは、「投資信託は最終的に株式や債券で運用されている」ことが、十分に理解できていないことが挙げられます。
上図にあるようにまず投資家の皆さんからお金を集めて、ひとつのまとまりにします。
そしてまとまったお金を、上図にあるように運用のプロであるファンドマネージャーが、みなさんに代わって運用します。
「運用する」というのは、正確にいうと「株式や債券等の配分や組み合わせ、売買タイミングなどの判断をする」ことです。
ある程度まとまったお金でないと、投資する銘柄を分散する等の効率的な投資ができないので重要なポイントです。
このように投資信託は、投資家の皆さんからお金を集めてひとつの大きなまとまりにします。そしてプロのファンドマネージャーが、株式や債券等を売買して運用する金融商品という点が投資信託の本質です。
この点を十分に理解しておいてください。
投資信託のメリット
投資信託のメリットは一般に以下の４点が挙げられます。
①少額で購入できる
②運用のプロ（ファンドマネージャー）が運用を行う
③株式や債券等への分散投資が可能
④透明性が高い
それでは一つずつ解説していきます。
①少額で購入できる
投資信託は最低の購入金額が10,000円からというものが多いです。中には100円から始められるものまであります。その一方で株式や債券への投資は、一部例外はあるものの一般的には投資信託よりもまとまったお金を必要とする場合が多いです。
この点から、投資信託は少額からの積立投資に向いた金融商品といえます。
②運用のプロ（ファンドマネージャー）が運用を行う
株式や債券への投資をみなさん自身で自力で行おうとすると、どうしても知識や方法を身につけるための時間と労力がかかります。
その一方で投資信託は、知識や経験を積み重ねたファンドマネージャーがそれぞれの投資信託の運用方針に従って、投資判断から実際の取引までをあなたに代わって行うのです。
また世の中には個人では法令上の制限等があって非常に売買しづらい海外の株式や債券、そしてデリバティブ等の特殊な金融商品があります。これら金融商品も投資信託にパッケージ化されることによって、間接的に投資できるものもあります。
③株式や債券等に分散投資している
投資信託では、みなさんから集めたお金をひとまとまりにして運用することで、様々な資産に分散投資が可能です。
そして①でもお伝えしたように、少額からの投資でも（上手く組み合わせて投資していれば）リスク低減を図ることが可能になります。
④透明性が高い
投資信託は原則として毎営業日に基準価格を更新、反映しています。
また決算ごとに監査法人による監査を受けていますので比較的、透明性が高い金融商品といえるでしょう。
投資信託のデメリット
一方で投資信託のデメリットはというと一般的に①元本保証がない、②コストがかかるの２点が挙げられます。
以下、それぞれ見ていきましょう。
①元本保証がない
投資信託の中で運用している対象が、株式や債券等の元本保証ではないので、日々基準価額が上下に変動します。
②コストがかかる
運用のプロに任せる分、個別に株式投資や債券投資をするよりも相対的に手数料等のコストが高いといえます。
参考記事：【保存版】株式とは？初心者に向けてわかりやすくポイント解説
まとめ
いかがでしたでしょうか？
複雑に見える投資信託の仕組みも図を使ったり、言葉を置き換えて考えることで簡単に理解できたことと思います。
投資信託は、ファンドマネージャーに「投資を信じて託す」と金融商品です。自分ではできないことを運用のプロにお願いできる、非常に便利な商品とも言えるでしょう。
そこで「株式投資は難しくてできない！」という方も、ぜひ投資信託を活用して、資産形成を始めてみてはいかがでしょうか？
