「ETFってよくニュースで耳にするけど、投資信託と何が違うの?」
などという方も多いのではないでしょうか。また、実際に資産形成や資産運用に活用されているという方も少ないかもしれません。
ETFを知ることであなたの資産形成のパターンも増え、証券投資をもっと楽しむことができます。
そこで今回はETFにスポットを当てて、解説していきたいと思います。
ETF(上場投資信託)とは何か?
ETFは「Exchange Traded Fund」の略で、日本語では上場投資信託といいます。金融商品取引所に上場されている投資信託のことで、国内外の様々な株価指数や商品(コモディティ)指数に連動するように設定されています。
つまり投資信託の一種で日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)、JPX日経インデックス400などといった指数に連動する、金融商品取引所に上場している投資信託ということになります。株式の売買と同様、証券会社に口座開設し証券会社を通じて取引することができます。
ETFと投資信託(インデックスファンド)の違いとは?
インデックスファンドと何が違うの?という風に思われる方も多いと思いますが、インデックスファンドと最も異なる点は上場されていること、つまり市場でいつでも売買できるという点です。
ですので、ETFはインデックスファンドが金融商品取引所に上場しているものという風に捉えればわかりやすいかもしれません。株式と同様に、相場を見ながら売り買いができるインデックスファンドというイメージになります。
ETFのメリット
ETFのメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?一つ一つ見ていきましょう。
取引時間中であれば、リアルタイムで株式と同様に取引が可能
ETFは金融商品取引所に上場している投資信託です。ですので、市場の取引時間中は株式同様に相場を見ながら売買ができます。
ところでインデックスファンドの場合、基準価格が決まるのは計算する時点の直近の市場の終値となります。
一方、ETFの場合はリアルタイムでの売買が可能ですので、「前場では大きく上昇していたが、後場で下落してしまった」みたいなケースでは、前場で売却をすることでインデックスファンドより利益が取れる可能性があります。
分散投資が可能
株式では1つの銘柄での取引になりますがETFは株価指数等に連動するため、日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)を投資対象とするインデックスファンドと同様に、様々な銘柄に分散投資が可能です。
値動きがわかりやすい
インデックスファンドと同様、ETFは株価指数等に連動するような運用をしてくれるため、値動きがわかりやすい点もメリットです。
相場下落時に利益を得ることが出来るETFも存在
一般的に相場下落時に利益を得るための方法としては、「株式の信用取引の売り」「先物・オプション取引の活用」という方法があります。これらの方法を採用するには専用口座を開設する必要があり、仕組みも非常に難しいため敷居が高いと感じる方も少なくないと思います。
その際に活用できるのが「インバース型ETF」です。「インバース型ETF」は株価指数の日々の変動率と反対の動きをする指数への連動を目指すETFです。
わかりやすく大枠を説明すると日経平均株価が5%下落した場合、「インバース型ETF」は5%値上がりすることになります
「インバース型ETF」についてはデメリットもありますが、上手く活用することで下落相場でも利益を上げることもできるでしょう。
ETFのデメリット
売買手数料がかかる
「インデックスファンド」については販売手数料が無料(ノーロード)のものが多いですが、ETFについては株式の売買同様の売買手数料がかかります。
自動積立投資ができない場合がある
インデックスファンドについては、毎月決まった日に一定金額を自動的に積立投資していくことが可能ですが、ETFの場合は自分で注文する必要があるため長期的な資産形成をしていきたい方から見れば、手間がかかることはデメリットとなります。
※一部証券会社では株式累積投資(るいとう)の対象銘柄になっている場合もあります。
分配金は自動的に再投資されない
一般的な投資信託の場合、分配金を自動的に再投資することが可能ですが、ETFではそれができません。自分で再投資の注文をする必要があり、その度に売買手数料がかかりますので注意が必要です。
まとめ
最後にETFについてまとめると、ETFは金融商品取引所に上場されている投資信託で、
メリット
・市場でいつでも売買ができ、リアルタイムで取引をしながら分散投資が可能である
・「インバース型ETF」を活用することで相場下落時にも利益を上げることができる
デメリット
・売買手数料がかかることや、分配金が自動的に再投資されないことには注意が必要である
・中長期的な資産形成をしたい方は「インデックスファンド」の方が楽である
となります。
それではETFの仕組みやメリット・デメリットをしっかりと理解したうえで、あなたの資産運用において上手く活用いただければと思います。