市場とは狭義の意味と広義の意味でそれぞれ以下のとおりになります。
狭義の市場の意味・・・専門業者の仲介で不特定多数の者が取引を行う場のこと
広義の市場の意味・・・狭義の市場と売り手一人と買い手一人の相対(あいたい)取引の場、さらに証券取引所のような特定の場所で行われない取引、銀行の店頭で行う預金取引、電話回線を通して行われる取引を加えたもののこと
広義の市場の意味は幅が広い上に曖昧でわかりづらいと感じるでしょうが、そもそも広く捉えると「市場」という言葉は曖昧に使われているということを理解してください。
ここでは「そんなものだ」というくらいで結構です。
上記で市場の意味を一応理解いただいたところで、ここからお話したいのは金融市場という金融機関を主な取引参加者としてお金の貸し借りを行う場についてです。
この金融市場は、取引の長短によって2つに大きく分けることができます。
期間1年未満の金融取引が行われる市場を短期金融市場、期間1年以上の金融取引が行われる市場を長期金融市場といいます。
短期金融市場
この短期金融市場は一般の方が直接関わることはほとんどない市場ですので、ざっくりとだけお話します。
短期金融市場は大別すると、取引参加者が金融機関に限定されるインターバンク市場と、一般の事業法人(通常は会社のこと)が自由に取引に参加できるオープン市場の2つに分けることができます。
ここで覚えておいていただきたいのは、この短期金融市場のインターバンク市場で取引されている無担保コール翌日物金利が日本銀行が金融政策において現在、政策金利としている点です。
ちなみにこの無担保コール翌日物金利とは、無担保で借りて約定(契約が成立)した際の金利を指します。
参考記事:お金の流れを読む!〜金融の意味、金融機関の種類と役割〜
長期金融市場
長期金融市場は資本市場とも呼ばれます。
この長期金融市場の代表格といえるのが証券市場です。証券市場とは有価証券の売買を行う市場のことで、株式市場と公社債市場の2つに大別することができます。
株式市場 ・・・企業が発行する株式を取引する市場
公社債市場・・・国債や社債等の債券を取引する市場
ここでお伝えしたいのは株式や公社債は、証券会社を通じて売買可能であるということです。
そして株式や公社債の取引は直接金融に属します。
資産形成を行う上で直接金融による金融機関が取り扱う金融商品、つまり株式や公社債は検討する必要があるものです。