住宅ローンの借り入れの際には無料というわけにはいきません。手数料や税金など様々な費用がかかります。金利プランや返済方法をしっかり選んでも費用負担が過大では元も子もありません。
そこで当記事では、住宅ローンの諸費用を比較検討するにあたって代表的な保証料と事務手数料についてその特徴や違いをお話ししていきます。
参考記事:住宅ローンを利用する前に知っておきたい基本用語の意味
住宅ローンの保証料とは?
住宅ローンの保証料とは、ローンが返済できなくなった時に保証会社にローンを肩代わりしてもらうために前もって支払うお金のことです。
この保証料を支払うことで、保証会社は実質的に連帯保証人となってくれます。
ほとんどの金融機関は保証会社の保証を借り入れ条件にしていますので、保証料の支払いは避けて通れないものと考えておくとよいでしょう。
ただし、フラット35など保証料を不要としている場合もあることは、知っておくとよいでしょう。
保証料の支払い方式には、住宅ローン借り入れ時に一括して支払う方法(外枠方式)と金利に上乗せして支払う方法(内枠方式)があります。
主流は外枠方式で、実際の支払総額を比較しても、外枠方式のほうが安くなることが一般的です。
ここで注意しなければならないのは、保証会社がローンの肩代わりをしたからといって、それでローンがなくなるわけではない点です。
この点は団体信用生命保険(団信)と混同してしまいがちなので要注意といえるでしょう。
保証料ゼロは要注意!事務手数料を考慮した選択を
住宅ローンを借り入れる方にとっては、「保証料は何のために支払うの?」と思われるはず。
そこで、「それじゃ、保証料がゼロの金融機関を選べばいいんだね!」というのは早計です。
実はここにもカラクリがある中で、先にもう1つの代表的な費用である事務手数料について理解する必要があります。
事務手数料とは住宅ローンを組む際に金融機関に支払う手数料のことです。
この事務手数料は住宅ローンを組むために支払う必要のあるものですが、定額で3〜5万円程度支払うパターンと借り入れ金額の0.5〜2.0%程度支払うパターンがあります。
たとえば住宅ローンを3,000万円借り入れたとします。
定額の場合は3〜5万円ですが、借り入れ金額の2%だったとすると60万円(=3,000万円×2%)となってしまい、金額に大きな隔たりが生じてしまいます。
保証料ゼロの金融機関では、この事務手数料が相対的に高い場合が多々あり、「保証料ゼロの金融機関をせっかく選んだのにトータルの費用はあまり変わらなかった」といったケースもあります。
また、「保証料ゼロの金融機関のほうが費用が高くかかってしまった」などという話もよくある話です。
そこで、「保証料がないからお得!」と早合点せずにしっかりとシミュレーションをして他の条件も慎重に比較検討して総合的な判断を心がけましょう。