「資産形成の方法を知りたい」「資産形成について相談したい」という声が多くなっています。
しかしいざ資産形成について相談しようとFP(ファイナンシャルプランナー)等の専門家に相談しようと思っても「何をどのように相談したらいいかわからない・・・」という方が少なくありません。
そこで今回はFPに対する相談のし方についてお話していきます。
資産形成の”2つの段階”
はじめに資産形成には”2つの段階”があり、その部分について解説していきます。
【第1ステージ】 収支(収入と支出の差額)を黒字化(+に)する
【第2ステージ】 お金がお金を生む仕組みをつくる
では第1ステージからお話しましょう。収支、つまり収入から支出を引いた差額を黒字(+)にするという段階ですが、これはイメージしやすい、わかりやすい話かなと思います。
資産形成は「現在資産のほとんどない状態の方」が、0から1を生み出した上で着実に資産を増加させていくことです。
この”0から1を生み出す”のに、月単位での会社の給料等収入という入ってくるお金から、月々の生活費等支出という出ていくお金を黒字(+)にするのは必要不可欠です。
ちなみに赤字で借金を抱えているという方は、兎にも角にも借金返済やその他手段を講じてまずは収支を±0にすることに全精力を傾けてください。
それで収支が黒字化し、少しずつお金が貯まって「ちょっとだけ余裕が出てきたかな」というところで考える必要があるのが、第2ステージの”お金がお金を生む仕組みをつくる”ということです。
ここのところは、第1ステージと比べるとわかりづらいかもしれませんね。
そもそもお金がお金を生む仕組みとは何でしょうか?
これは端的にいえば、月単位や年単位で預貯金以外の金融資産にお金を積み立てていくことを指します。
ではなぜお金がお金を生む仕組みをつくる必要があるのでしょうか?
一言でいえば、これからわが国の政府の政策によってインフレ時代(物価上昇期)に突入する可能性が高いので、放っておくと現金の価値が目減りしてしまうおそれがあるからです。
資産形成の相談は主に「お金がお金を生む仕組みをつくる」段階から!
上記で資産形成の”2つの段階”をご理解いただいたら、どの段階から資産形成の相談を行えば良いかについてお話していきましょう。
それは主に第2ステージの「お金がお金を生む仕組みをつくる」段階からです。
もう少し詳しくいうと、第1ステージの「収支(収入と支出の差額)を黒字化(+に)する」段階を経て、月平均5万円以上は貯蓄に回せる状態になってからということです。
これはなぜでしょうか?
端的にいえば、第1ステージ「収支(収入と支出の差額)を黒字化(+に)する」の中でも「収入を増やす」、「お金を稼ぐ」といった部分については相談していただいてもアドバイスをすることが非常に難しいからです。
「収入を増やす」、「お金を稼ぐ」ということは、就職・転職・起業・副業・副収入など様々な方法が考えられます。
しかし、「収入を増やす」、「お金を稼ぐ」ということは、皆さん一人ひとりの働き方、ひいては人生観に関わる部分になります。
ですので、「これがお金を稼ぎやすいのでこの職業に就いてください」とか「インターネットを使って副収入を得ましょう」といったような一律で短絡的なアドバイスは私たちからするべきではないですし、皆さんからすると相談すべきところではないと考えています。
FP(ファイナンシャルプランナー)などの専門家とは、”お金の専門家”です。
ただお金を稼ぐ方法ではなく、お金を貯める、増やす方法をアドバイスする専門家ですから、これを念頭においた上で相談していただければと思います。
「収支(収入と支出の差額)を黒字化(+に)する」段階でも相談できること
第1ステージの「収支(収入と支出の差額)を黒字化(+に)する」段階の中でも、「支出を減らす」・「節約する」といった部分については相談の対象となる場合があります。
これは収入が一定程度、たとえば日本国内の年代別の平均年収並以上あるにもかかわらず、収支を黒字化することができていないことが前提条件です。
このような場合であれば「収入を増やす」、「お金を稼ぐ」こと自体は自力でできているわけですので、「支出を減らす」、「節約する」コツをアドバイスすることで「収支(収入と支出の差額)を黒字化(+に)する」ことが可能です。
資産形成の相談方法をまとめると・・・
ここまでのお話を総括します。
第1ステージの「収支(収入と支出の差額)を黒字化(+に)する」段階は基本的に自力で行う必要があります。
ただし、収入が十分あるのに収支を黒字化できない場合は「支出を減らす」、「節約」する方法について相談しましょう。
第2ステージの「お金がお金を生む仕組みをつくる」段階が相談すべきところです。
第1ステージで黒字化したお金を効率的に貯めて増やしていく方法について相談しましょう。
ここまでをご参考に、ぜひ”お金の専門家”に資産形成の相談をしてみてください。