20代や30代から貯蓄や投資といった資産形成を実践し始めた方が、40代に差し掛かった際に壁にぶち当たることが少なくありません。
その壁とは一体何でしょうか?ヒントは資産形成の次の段階となる資産運用が関係しています。それでは解説していきましょう。
40代が越えなければならない壁とは「資産形成と資産運用の両立」!
40代が越えなければならない壁とは一体何でしょうか?
最初に答えをお伝えしてしまうと、「資産形成と資産運用の両立」になります。
ここでまずは資産形成と資産運用の違い(※)についておさらいしておきましょう。
資産形成とは「現在資産が(ほとんど)ない状態の方」が、0から1→2→3→4→・・・と資産を着実に増加させていこうとすることです。
資産運用の前段階といえるもので、具体的には最低1000万円の金融資産を作るまでは、資産形成の段階といえます。
一方、資産運用とは「既に形成された資産(1000万円の金融資産)がある方」が、金融資産や不動産資産への投資を通じてさらなる利益を求めたり、減らさないように資産を利用することです。
そして資産運用では10ある資産を、例えば資産Aに3、資産Bに3、資産Cに2、資産Dに1、資産Eに1といったように、適切な配分を考えポートフォリオを組むことになります。
この資産形成と資産運用の違いを十分理解した上で、「資産形成と資産運用の両立」について考えていきましょう。
冒頭でお伝えした20~30代から収入を増やし、支出を減らすことで毎月の貯蓄額を増加させ、同時に株式や投資信託への積立投資を行ってきた方は、概ね40代に入った時点である程度の資産(1000万円以上の金融資産)が形成されているはずです。
ですから、そういう方にとっては40代以降も資産形成を継続していくとともに、今までに形成された資産について資産運用を考え、実践する必要性が出てくるということです。
つまり、40代以降は資産形成のみでは片手落ちで、資産形成と資産運用の両方を考え実践する必要があります。
そして資産形成では積極的に資産を増やすことを追求しますが、資産運用においては資産を守りながら増やすことを追求するのです。
そうすると20代や30代のうちは攻め一辺倒であったものが、40代に入って攻めと守りのバランスを考慮しなければならなくなります。
このバランスを考慮する点が40代の方にとって越えなければならない壁です。
ではどのように壁を乗り越えるか、という具体的な方法論は様々ありますが、まずは資産形成のみを行った次の段階として、資産運用と両立する必要がある点を意識するとよいでしょう。
最後に年代ごとに実践することについて整理したイメージ図を、参考までに以下に掲載しておきます。
年代ごとに実践すること〜40代は「資産形成と資産運用の両立」が肝!〜
40代というのは、一般的に仕事や家庭の両面で忙しくなりがちな年代で、さらに資産形成と資産運用を両立させるのは難しいと思われるでしょう。
ただ、早いうちから資産形成と資産運用の両立に向けての心構えを持ち、その上で具体的な方法についてコツを掴んでおけば、壁も乗り越えられるはずです。