資産形成をする上でiDeCo(イデコ)とつみたて(積立)NISA(ニーサ)、どちらがおすすめでしょうか?
それでは早速、各々の制度を比較しつつ検討してみましょう。
iDeCo(イデコ)とつみたて(積立)NISAを比較すると・・・
まずは早速iDeCoとつみたてNISA、ついでに現行のNISAを制度比較してみます。
以下の表をご覧ください。
一目でわかる違い〜iDeCo、つみたてNISA、現行のNISAの制度比較〜
上の表にあるようにiDeCo、つみたてNISA、そして現行のNISAともに運用時に生じた利益が非課税となる点、またそうであるが故に損益通算できない点は共通しています。
一方でiDeCoは資金の拠出時に全額所得控除、また受取時に一時金(一括)が退職所得控除、年金(分割)が公的年金等控除の対象となるのに対し、つみたてNISAと現行のNISAではこうした控除の適用はありません。
この点からするとiDeCoは相対的に税制メリットが大きいといえます。
ただしつみたてNISAや現行のNISAは、払出制限がなく対象商品を売却等すればいつでも資金を引き出せるのに対し、iDeCoは原則60歳になるまでは資金を引き出すことができません。
このように制度比較していくと各々一長一短あることがお分かりいただけるかと思います。
老後資金を目的とした資産形成におすすめなのは・・・
それでは資産形成をする上でiDeCoとつみたてNISA、現行のNISAのどれがおすすめといえるでしょうか?
例えば老後資金を目的とした資産形成をする前提の場合は、iDeCoがおすすめです。
理由は3つあります。
まず1点目として、先ほどお伝えしたiDeCoがつみたてNISAや現行のNISAと比べて、税制メリットが大きいためです。
これは先ほど説明しましたので、既にご理解いただいているかと思います。
2点目として原則60歳になるまで資金を引き出せないことが、老後資金を目的とした資産形成をする上では、かえって好都合といえます。
現在、そしてこれからの日本は高齢化社会であり、人生90年時代とも言われています。
その一方で少子化社会でもあり、公的年金の基本的な方式を考慮すると、年金の不足分を自助努力で補わざるを得ず、老後資金を目的とした資産形成は必要不可欠といっても過言ではありません。
そこで老後資金を目的とした資産形成のために、半ば強制的に貯蓄する仕組みとしてiDeCoの活用が有効といえるわけです。
3点目として上の表で示した対象商品の中に、iDeCoのみ定期預金などの元本確保型の金融商品がある点です。
資産形成は貯蓄と投資どちらも重要ですが、貯蓄を持続できる体制が整ってはじめて投資に手をつけれることを念頭に置く必要があります。
この体制作りのためには先ほどお伝えした、半ば強制的に貯蓄する仕組みを活用するのが近道です。その仕組みとして有用なのが、投資信託などの元本変動型の金融商品のみならず、定期預金などの元本確保型の金融商品も選択できるiDeCoといえます。
ここまでを参考にぜひ老後資金を目的とした、資産形成を実践していただければ幸いです。