日経平均株価と同じように、日本の代表的な株価指数にTOPIX(東証株価指数)があります。
ニュースや新聞などで報道されているので、耳にしたことがある方も多いでしょう。
そこでTOPIXとはどういうものなのか、また日経平均株価との違いは何かがわかってくると、投資をする上でとても参考になります。
それではさっそく、みてみましょう。
参考記事:世界の主要株価指数まとめ~日本以外にも目を向けよう~
東証株価指数(TOPIX)とは?
TOPIXの正式名称は「Tokyo Stock Price Index」といい、日本語では東証株価指数といいます。
東証一部に上場している全銘柄を対象として算出している株価指数で、1969年から算出が開始されました。
日経平均株価との違い
新聞やニュースでは、TOPIXとあわせて日経平均株価も報道されています。TOPIXと日経平均株価、この2つの違いは一体どのような点でしょうか?
組み入れ銘柄数
まず、この2つの指標の違いは組入銘柄数です。
日経平均株価は、東証一部上場銘柄のうち225銘柄で構成されていますが、TOPIXは東証一部上場の全銘柄が対象です。
銘柄の寄与率
もう一つの違いは銘柄の寄与※です。
※データ全体にどれだけの変化・影響を与えたかの割合
日経平均株価が採用している225銘柄の寄与率は海外売上比率(売上高に占める海外売上高の割合)が高く、外需関連株の影響を受けやすくなっています。
TOPIXは時価総額の大きな銀行や証券株などが寄与率の上位を占めており、内需関連株の影響を受けやすい指標となっています。
NT倍率について
日経平均株価とTOPIX、どちらが相対的に強いのかを表す指標としてNT倍率があります。
NT倍率とは日経平均株価の「N」とTOPIXの「T」それぞれの頭文字をとって呼ばれており、日経平均株価÷TOPIXで算出されています。
NT倍率が上昇している時は、日経平均株価がTOPIXよりも大きく上昇している状態、NT倍率が下落している時は、日経平均株価がTOPIXよりも大きく下落している状態となります。
銘柄の入れ替えは行われるのか
日経平均株価は日本経済新聞社が銘柄の入れ替えを定期的に行っています。
一方、TOPIXは東証一部上場の全銘柄が組み入れられているため、銘柄の入れ替えはありません。
新規で上場した場合、他の市場から東証一部上場へ変更になった場合、上場廃止になった場合などに銘柄の入れ替えられることもあります。
東証株価指数(TOPIX)の計算方法
TOPIXは、基準日(1968年1月4日)の東京証券取引所で記録された時価総額(初数値は8兆6020億5695万1154円)を基準値100とし、現在の東証一部上場企業の時価総額を加重平均(値のウエイトを加味して平均すること)したものの割合を、変動要因(新規上場、上場廃止、企業分割等)を修正して指数化したものです。
計算式は以下の通りです。
TOPIX = 現在の時価総額 ÷ 基準時時価総額(1968年の時価総額) × 10
ちなみにTOPIXの「時価総額」は、上場株式数のうち大株主などの安定株主が保有する株数を除いた浮動株数をもとに計算されます。
東証株価指数(TOPIX)に連動した投資商品はあるのか
TOPIXに連動した投資商品には、TOPIX連動の投資信託やETFがあります。
ETFとは、「Exchange Traded Fund(上場投資信託)」を略したもので、証券取引所に上場している投資信託です。
証券会社によっては、ETFを数百円から購入することができるので手軽にはじめやすく、証券取引所の取引時間中にリアルタイムで取引することができます。
指数の動きに連動するよう運用されており、値動きがわかりやすく現状が把握しやすいのも特徴です。
まとめ
日経平均株価とTOPIXはどちらも日本を代表する株価指数ですが、構成銘柄や算出方法などの違いから異なる動きをすることもあります。
それぞれの特徴を理解すると、より市場の動きを把握しやすくなります。
両方の動きに注視して、株式投資に活かしていきましょう。