住宅ローンの借り入れを行う際に、避けては通れないのが抵当権の設定です。ただ20〜40代の皆さんの多くは抵当権と一口に言われても、法律の専門用語であるため取っ付きにくく難しいと感じてしまうかもしれません。
そこで当記事では抵当権とは何か、何のために設定されるのかについてなるべく簡単にわかりやすくお伝えしていきます。
抵当権とは?抵当権設定の意味とは?
抵当権とは簡単に説明すると、お金を借りて返せなくなった時に土地や建物を売却して、ローンの返済を優先的に受けることができるお金を貸した側(債権者)の権利のことです。
これを踏まえると住宅ローンにおける抵当権設定の意味は、銀行等の金融機関から住宅ローンを借り入れて返せなくなった場合に債権者である金融機関が、土地や建物(住宅)を売却してローンの返済を優先的に受けることができる権利をつけるとなります。
この時に売却する対象の土地や建物のことを、担保といいます。
ここまででおわかりいただけたかと思いますが、抵当権設定はあくまでも金融機関のリスク回避の意味合いが強いということです。
抵当権の設定方法とは?
抵当権の設定については、住宅ローンを借り入れる側となる契約者の皆さんが積極的に何かをする必要は一般的にありませんので、その点はご安心ください。
指定された書類に必要事項を記入・押印して金融機関に提出すると、あとは抵当権者を金融機関、抵当権設定者を契約者として、司法書士が登記の手続きを行います。
ただしその際の登記の手続き等にかかる費用については、契約者負担となる点には注意が必要です。
抵当権はいつなくなるのか?
ここで一つ、疑問が湧いてくる方もいらっしゃるかもしれません。
「抵当権っていつまでも設定されたままなのだろうか?」と。
答えを先に言ってしまうと放置しておいたら抵当権は設定されたままになります。
ただし、ローンを完済した時点で抵当権を外すことができます。
その際に行わなければならないのが抵当権の抹消手続きです。
この手続きは司法書士に依頼して行うのが一般的ですが、その際に費用負担が生じることは、あらかじめご注意ください。
ちなみに抵当権の抹消手続きにいつまでといった期限はありません。
とはいえ、抵当権が設定されたままではその土地や建物の売却などができない場合がありますので、ローン完済後は速やかに抵当権の抹消手続きを行ったほうが良いでしょう。